釧路ロータリークラブ 国際ロータリー第2500地区 Rotary Club of Kushiro
通 算
3483
2017-2018年度
23回 例会報告
2017年12月21日
例 会 内 容
ポリオ撲滅運動について
会長の時間
会長挨拶 邵 龍珍 会長
 皆さま、こんにちは。お食事はそのままなさってください。お話だけ聞いていただければと思います。今月12月は、ロータリーで定める疾病予防と治療月間となっております。本日は12月最終例会でございますが、ポリオ撲滅運動についてというテーマでこの後、お話をいただくことになっていますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 皆さま、よくご存じのようにわれわれ国際ロータリーは長年に亘り、このポリオ撲滅に活動を続けてまいりました。今まで世界で25億人の子供たちにポリオのワクチンを投与してきた、継続してきたということです。そして、1985年からロータリーアンの寄付、募金活動等々で累計17億ドルもの資金をポリオ撲滅に費やしてきたという現実があります。そういったわれわれの努力の結果、1988年の当時、ポリオは年間35万件発症していたそうですが、2016年の統計ではわずか37件に。これは当時99.9%減少したという素晴らしい事実がございます。2017年、資料を調べた時の現在で、18件のみという素晴らしい成果が今生まれているところでございます。しかしながら、われわれが手を引いたら世界のこどもたちにその影響があっと間に広まっていってしまう。ロータリーの統計でわれわれが手を引いたら向こう10年以内に年間20万件が発症すると。子供たちにそういった障害がまた生まれるという現実でございます。われわれは、ロータリーは止まれないというのが現状だと思います。
 そんな中で、2017年6月のアトランタの世界大会で当時のジョン・ジャームRI会長が世界に約束をしました。皆さんご存じのように、われわれは向こう3年間、RIで年間5,000万ドルのポリオ撲滅資金を集める。1億5,000万ドルですね。それに同調したビル&メリンダ・ゲイツ財団が今までのマッチングで1人1ドルに対して2ドルをプラスして寄付してくれていました。向こう3年間もまた継続してやると。3億ドルに1億5,000万ドルプラスしてゲイツ財団では4億5,000万ドルをこの3年間で拠出する誓約をしたそうです。また、世界大会で27か国の国々、各組織、企業、団体、個人、合計して13億ドルものを資金の拠出誓約を受けたそうです。多大な金額が集まるのですが、しかしながら今、常在国は3か国あります。アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリア。残念ながらこの3か国はポリオというよりも人為的な問題によって撲滅活動が非常に難しいという現実があるそうです。やはり、われわれが前に向かって進んで行かなければ大変なことになるというのが現実でございます。そういった状況の中で、10月24日に第5回目となる世界ポリオデーが開催されて、マイクロソフト本社から放映されたり、世界各地でイベント開催されました。あと、釧路地区でも先月11月23日の祭日に本日お越しの釧路ベイロータリークラブの皆さま方が遊学館でポリオ撲滅の募金活動を行い、また、5か年計画である地域の子供たちへの補助金の奉仕活動を継続されたというお話を聞いております。
 私は7分区のロータリーアンとして、ベイクラブの皆さま方に心から敬意を表すところでございます。われわれ、うちのクラブは大変苦手な分野でございますけど、われわれの小さな力がRIを通して、大きな大きな力になって世界の子供たち、また貧しい人たちを救っているんだということを誇りに持って、こういった本日の学びの場をこれから設けていって、皆さま方の理解を深めて、そして意識を高めて、その後にはロータリー財団へのご協力を賜ればというお願いを申し上げまして、上半期最後の会長挨拶に代えさせていただきます。
 上半期、半年間誠にありがとうございました。このあともよろしくお願いいたします。
お客様紹介
邵 龍珍 会長
それでは、お客さまをご紹介させていただきます。

釧路市共同募金委員会釧路地区委員長 冨安邦子様。続きまして、釧路市社会福祉協議会総務課 係長 斉藤 猛様。

続きまして、ご来訪ロータリーアンをご紹介させていただきます。
RI2500地区パストガバナー・葭本正美君
第7分区ガバナー補佐・漆崎隆君
同ガバナー補佐幹事・渡辺雅樹君
釧路ベイロータリークラブ会長・鈴木敏夫君
幹事・森圭一郎君
会長エレクト・池田圭樹君
IM実行委員長・伊藤広樹君
副幹事・川上光彦君
会報雑誌IT委員会副委員長・後藤義信君
出席プログラム委員会委員長・小平優之君
職業奉仕情報委員会理事委員長・鈴木一泰君
職業分類委員会委員長・千葉潔君
会場監督・成田育夫君。
以上でございます。
赤い羽根共同募金への寄付金お渡しと感謝状の授与
釧路市共同募金委員会 会長 釧路地区委員長
冨安 邦子 様
 皆さま、こんにちは。一言、お礼の挨拶をさせていただきます。ただいま、邵龍珍会長様より赤い羽根共同募金運動にご協力の募金をいただきまして、誠にありがとうございました。釧路ロータリークラブ様には毎年12月のこの時期におきまして、温かいご協力をいただき心から感謝申し上げております。
 10月1日から街頭募金が始まりました赤い羽根共同募金運動も今年で70周年を迎えました。その間、皆さまの元には法人募金の依頼のために伺わせていただき、重ねてのご協力を賜りましたことを深く感謝申し上げます。
 皆さまから寄せられましたこの温かい善意をきめ細やかな配慮をもって、地域福祉の充実のために役立たせていただきたいと思っております。今後ともご理解とご協力をお願い致しましてお礼の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
IMのご案内 挨拶
第7分区ガバナー補佐 漆崎 隆 君
 皆さま、こんにちは。貴重な時間を拝借いたしまして、今日はIMのお願いにまいりました。漆崎が一人じゃ心もとないということで、我がクラブの強力なメンバーが応援しにたくさんでメークアップさせていただいております。
 今年度のIMは、来る2月17日土曜日。押し迫ってきましたけども、2月17日に全日空ホテルで行われます。今年度は「さぁ 奏でよう、ロータリーで夢(あした)を」。明日という字は夢という字を書きまして「あした」と読むようにしました。ロータリーで夢を、明日を語りながら楽しいIMにしていきたいと思っております。詳細につきましては、伊藤実行委員長からお話をさせていただきます。実行委員長よろしくお願いいたします。
 2月17日、ぜひ手帳に書いていただきまして、よろしくお願いいたします。
第7分区IM実行委員長
伊藤 広樹 君
 今年度第7分区のIM実行委員長を仰せつかりましたベイロータリークラブの伊藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。今日は釧路クラブの皆さんにたくさん参加していただこうと当クラブ集団メークアップで、ご挨拶に伺いさせていただきました。
 テーマは今、漆崎ガバナー補佐がお話したとおりでございます。例年より1か月も早い開催ということで、この年末にご挨拶に伺わせていただきました。
 開催内容につきましては、例年通りパネルディスカッションから記念講演。パネルディスカッションにおきましては、各クラブの幹事様とパストガバナー補佐を壇上にということで企画しております。皆さまの協力を得ながらテーマに添った楽しいIM、なおかつ年1回7分区のみんながそろう機会ですので、いろんな情報交換していただければと思います。
 開会式の中には今年、第7分区で事業として計画をしております事業発表と目録の贈呈というのを企画しております。その後の友情の共演におきましては、うちのクラブも得意とする分野でございますので、できるだけ豪華に盛り上げようという形で企画しております。今年は、例年にない形でディナーショー的なことをやろうと考えておりまして、昨年流行ったピコ太郎か星野源という訳にはいかないかもしれませんが、そのような企画を考えております。また、今年もロータリーアンファミリーもご案内したいということで、当クラブは例年、夫人同伴例会が年に十数回ありまして、今年はロータリーアンの皆さまのご夫人も宴会には出席していただけるよう企画しております。今日か明日ぐらいにご案内の文書、それから人数の参加等届くと思いますので、1月上旬までの締め切りということでたくさんの皆さまの参加をお待ちしております。
 当クラブ全員で、おもてなしの心でお待ち申し上げますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。
本日のプログラム
ポリオ撲滅運動について
奉仕プロジェクト委員長 小野寺 俊 会員
 皆さま、お疲れさまです。今日の例会は国際奉仕委員会ですが、荒井副委員長が欠席のため私が司会をさせていただきます。先ほど邵会長のご挨拶の中にもありましたとおり、国際ロータリーでは長年に亘り、ポリオ撲滅運動を進めておりまして発症数の99.9%減らすことに成功しております。しかし、いまだに完全に撲滅には至っておりません。
 本例会では、改めて皆さんにポリオ撲滅の理解を深めていただきまして、会員相互の知識を高めていただくべく企画させていただきました。
 本日はお忙しいところ、漆崎第7分区ガバナー補佐をお招きしまして、分区及び地区の寄付資金がポリオ撲滅支援にどのように活用されているかご講話いただきます。また、その後は、山本国際奉仕委員長より、国際ロータリーのポリオ撲滅運動の意義や支援の必要性についてスライド使ってご説明いたします。
 それでは、漆崎ガバナー補佐、よろしくお願いいたします。
第7分区ガバナー補佐 漆崎 隆 君
 改めまして、皆さまこんにちは。今日は、第7分区最大のクラブであります釧路クラブで、また一番長い歴史を持っている当クラブでお話しさせていただく機会を作っていただきましてありがとうございます。1か月以上前に小野寺委員長からお話しいただきまして、あれこれと内容を考えていたのですが、数日前に山本委員長様から10分程度のお話ということで、この後はラップしないように、かいつまんで少しお話させてもらいたいと思っております。
 ポリオ撲滅活動についてはロータリーの最大の奉仕活動のひとつであるということは会長さんからもお話ありまして、皆さま、十分ご存じのことと思います。今年度の公式訪問で成瀬ガバナーが、東京麹町ロータリークラブの山田彝さんと峰英二さんのお話をされました。日本のロータリーが地球上から子供たちの致命的な病である、病気である小児麻痺を撲滅しようと、とにかく子供たちを救おうということで、その活動の原点が日本にあるということを知らされて、大変感銘を受けましたし、また、素晴らしいことだなと感じました。
 先月の26日に、地区で地区財団セミナーが行われました。釧路クラブさんからは脇さん、浅川さんのお二人が参加されていたと思います。セミナーに先駆けまして、地区で午前中に財団委員会が行われました。その席上、2500地区の財団の寄付状況が発表されました。9月末現在で、ポリオに9,750ドルの浄財が集まっており、年次基金が48,700ドルという報告でした。少し少ないかなと思って、昨日・一昨日、もう一度見てみましたら、11月末現在でポリオが14,082ドル。年次基金が84,381ドルということでした。ただ、前年の同期に比べましたらまだ62.8%位ということで、私たちの活動が今もう一度、こう望まれているところでございます。釧路クラブさんは今年度の計画書の中で財団寄付を1人100ドルということを力強く公式訪問の時に仰っておりました。どうぞ、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
今年度の財団委員長で残念ながら先般亡くなられました、故・奥周盛パストガバナーが地区ロータリー財団委員長の任務をされておりまして、この時に、ポリオについて2つのことを述べていました。ひとつは、「ポリオ撲滅という世界の子供たちへの約束を果たそう。これは人道的奉仕として。そしてもうひとつ、ポリオ撲滅におけるロータリーの役割です。私たちの合言葉である世界で良いことをしよう」と常に仰っておりました。
今年度のRI会長のイアン・ライズリー会長は「ロータリー変化をもたらす」ということで今年度のテーマを掲げられ、戦略的重点事項の1つとして奉仕活動の持続化の重要性を唱えておりまして、「ポリオの撲滅は持続可能な責任の究極である」と述べられております。それに応えて、成瀬則之ガバナーは「ポリオ撲滅をRIに先駆けて試みた日本人ロータリーアンに敬意を表し、私たちも誇りを持ってこのプロジェクトの完結を目指そう」と力強く仰っています。
先ほど、会長からもお話ありましたように、ポリオは以前、大変な猛威を振るっていました。25年前はポリオウイルスの感染常在国が125か国もあり、毎日1,000人以上の子供たちがその犠牲になっていた時がありました。それが、ここ2〜3年では先ほど仰っておりましたように常在国が2か国、3か国と、ほんの一部の国に絞られてきまして、先ほどお話があったのですが、今年度の11月22日現在では世界で15症例ということで、パキスタン、それからアフガニスタンというところまで絞られてきました。あと一歩です。
ポリオワクチンを子供たちに投与するにはお金がすごく掛かります。生ワクチン製造のお金は日本円で100円前後と言われております。ただ、それを子供たちに与えるのにはワクチン自体が熱に弱く、冷やしたまま各地に運んで行かないといけない。熱い地域や治安の悪い地域、紛争真っ只中の地域の子供たちに服用させるためには大変な労力とそして大変な費用が掛かります。どうかひとつ、この実情を皆さん方と一緒に考えながらこれからも寄付のほうをよろしくお願いいたします。
10分の持ち時間、あと少しですので最後に、私が今まで講話を聴いて大変感動したことがあります。それは、20年前に第7分区から坂本ガバナーがでられました。私どものクラブの提唱されたガバナーですが、ガバナーが公式訪問の時にこういうお話をしておりました。「ポリオ撲滅は世界平和に通じる」というお話でした。
大変長いお話なのでかいつまんでお話しますと、「世界中にはいろんな国があります。低開発国もあれば、貧困国もあります。そういう国でも、健康でも仕事にありつけない人もいっぱいいます。小さい時に病を患って、不自由な体になって職につけるということはまずありません。その子たちは大きくなってどうして生きていくかというと、人の物を盗ったり、時には生きるために人を殺めたり、そういう国々には常に国内の政情不安があって、リーダーの人たちはそのことから目をそらすために紛争や戦争を起こしたりしています。この子たちを救うためにも、ぜひポリオについては、私たちロータリーアンが本当に力を込めて撲滅を図らなければなりません。つまり、紛争・戦争をなくす最大の原点のひとつであるポリオ撲滅は、私たちがやらなければならないことです」と仰っていました。
 まだまだポリオが世界中で猛威を振るっている時、私はこの運動に参加することでロータリーアンとしての誇りを高く持つことができした。もう少しです、頑張りましょう。ポリオ撲滅に皆さんのお力を貸してください。よろしくお願いいたします。
 ご静聴ありがとうございました。
国際奉仕委員会 委員長 山本 晋 会員
 皆さま、こんにちは。国際奉仕委員会の山本でございます。本日はよろしくお願いいたします。時間が押していますのでいろいろ割愛してお話させていただきたいと思います。 
 それでは、ポリオ撲滅運動についてというテーマでパワーポイントを使用し、スライドを用いて説明させていただきます。
 先ほどの漆崎ガバナー補佐のご講話、邵会長のお話し、と重複する点がいくつかございますがご容赦いただければ幸いです。
 まずは、ポリオとはどんな疾病かということで。ご存知の会員も多いかと思いますが、ポリオとはエンテロウイルス属に属するポリオウイルスによって発症する感染症です。 エンテロウイルスとは腸管内で増殖するウイルスの総称のため、腸管ウイルスとも言われています。ウイルスには3つありまして、T型・U型・V型と称されております。T型は最も感染頻度が高い型で麻痺との関連性が最も強いと言われています。皆さんご存じの通り日本では急性灰白髄炎、特に5才未満の小児は感染しやすい傾向にあり「小児麻痺」と言われていました。免疫抗体がなければどの年代でも感染します。ウイルスの自然宿主は人だけであり、媒介する動物はなく、人間以外の感染や保菌動物はいません。ポリオ流行の記載は18世紀頃から見られ、1950年代までは、しばしば各地で流行していました。
 しかし、その後は、不活化ワクチン、次いで生ワクチンが開発され定期接種されることにより多くの国でポリオ患者が激減した経緯がありますが、国によっては経済的、政治的不安を背景にしてまだまだ対策が不十分で、実効をあげていないことが危惧されている感染病になります。
 感染経路といたしまして、経口感染(糞口感染)、接触感染が主となっています。主に感染者の腸管から排出される糞便中のウイルスが手・指などを介し、接触者から口に運ばれることで人から人への感染が起こります。咽頭や小腸粘膜で増殖し、発病の早期では咽頭粘膜からの咳などによる飛沫感染も起こることがあります。潜伏期間は7日から14日。ウイルスの保菌は3〜6週間続きます。唾液や糞便中にウイルスが存在している限り、感染の可能性があります。
続きまして、症状となります。感染者の90%から95%は無症状となっています。これは不顕性感染といわれ、いわゆる症状が現れず終わります。残りの5%が風邪に似た症状で、発熱や頭痛などの症状で終わります。麻痺型のポリオには全体の感染の1%以下で、腸管に入ったウイルスが脊髄の一部に入りこみ、主に手や足に弛緩性麻痺、だらんとした麻痺が現れ、その麻痺が一生残ってしまうことや呼吸困難で死亡することもあります。
治療としましては麻痺を止めるための治療、麻痺を回復させるための治療などが試みられていますが、現在、残念ながら特効薬などの確実な治療法はありません。麻痺に対しては残された筋力を最大限に活用するためのリハビリテーションが行われています。これは四肢に弛緩性麻痺がでている重篤な事例となっています。
次に、治療と予防になりますが、先ほど症状でもお話させていただきましたが、ポリオには有効な治療法はありません。唯一あるのが予防ということになります。ワクチン接種によってウイルスの感染を予防することができます。
ポリオのワクチンには経口の生ワクチンと注射による不活化ワクチンの2種類があります。ここの表にありますように、生ワクチンと不活化ワクチンでメリット・デメリットがあります。生ワクチンは安価であり、医者などの専門家がいなくても口から摂取することはできますが、ポリオウイルスを弱毒化したものでありますので、副反応・副作用としてまれに発熱・下痢が見られることがあります。また、非常に稀有な事例ではありますが、ワクチン接種により小児麻痺を発症する、足など麻痺することもあります。それに対し不活化ワクチンは、ワクチンの製造過程でウイルスの病原性・毒性を完全になくしていますので、ワクチンによる小児麻痺の心配は全くありません。
次に、日本におけるポリオですが、2012年以降では不活化ワクチンを初回接種3回、追加接種1回の合計4回摂取することが推奨されています。2012年以前は経口ワクチンによる予防をしていたわけですが、1960年頃に、北海道を中心に5,000名以上の患者が発生し、大流行となり大問題となりました。その後、予防対策の効果で1980年の症例を最後に1981年以降、わが国では感染報告はされておりません。しかしながら、ウイルス保菌者が日本へ入国する恐れがありますので、現在でも全ての新生児に対し予防接種をしてワクチンの投与が行われているのが日本の現状になります。
次に、ロータリーを中心とする撲滅活動ということで。

 ロータリーは1979年にフィリピンの子供たち、生後3か月〜36か月の子供、約600万人に対し5か年計画のポリオ撲滅活動を始めました。これは、ロータリーがポリオ撲滅に取り組んだ第一歩です。
 1985年、民間による国際的な公共保健計画としては史上初、かつ最大規模となるポリオプラスを実施します。プラスとは、麻疹、ジフテリア、破傷風、百日赤、結核も含めた予防対策となります。その際、1億2,000万ドルの寄付を誓約したわけですが、当初の2倍に当たる2億4,700万ドルの寄付が集まったそうです。
 1988年、国際ロータリーとWHO、CDC、ユニセフが共同してポリオ撲滅を主とするGPEI(世界ポリオ推進活動計画)という組織を構成します。
 1994年、ポリオ撲滅認定のための世界委員会が西半球全域の南北アメリカ大陸からポリオ撲滅がされたことを発表します。
 1995年、中国とインドで保険従事者とボランティアにより、わずか1週間で1億6,500万人の子供にワクチンが投与されます。
 2000年、5億5,000万人。当時の世界人口の10分の1近くという記録的な数の子供に経口ワクチンが投与されます。オーストラリアから中国にわたるWHO西太平洋地域でのポリオ撲滅が宣言されます。
 2002年、ヨーロッパ地域が無発生地域として宣言されます。
 2003年、12か月間のキャンペーンでロータリー財団が1億1,900万ドルの募金を成功し、ポリオ撲滅へのロータリーからの寄付総額が5億ドルを超え、その結果、常在国が6か国となります。
 2004年、アフリカの23か国8,000万人の子供を対象に一斉に全国予防接種日が実施されます。
 2006年、ポリオの常在国が4か国になります。
 2009年、ポリオ撲滅に対するロータリーからの寄付総額が約8億ドルに。同年、ビル&メリンダ・ゲイツ財団がロータリーからポリオ撲滅に資金提供し、ロータリーと合わせて5億5,500万ドルが寄付されます。
 2011年、ロータリーがポリオ撲滅の新しい啓発キャンペーン「あと少し」を立ち上げ、世界の著名人がこれに参加。
 2012年、インドが丸1年にわたり、ポリオ症例が確認されなかったことを受け、同国がポリオ常在国のリストから除外されます。これにより、ポリオ常在国数は3か国となります。 
 2014年、インドで丸3年間、ポリオウイルスによる新規症例が確認されなかったため、WHOが東南アジア地域のポリオ撲滅を認定。これにより世界の人口の80%がポリオ撲滅宣言された地域に住んでいることになり、この達成は世界的ポリオ撲滅において重要な前進となりました。
 現在ですが、これまでに122か国25億人の子供たちにワクチン接種を提供してきました。活動開始以来、世界の発症数は99.9%減らすことに成功しました。これが現在におけるポリオに関する事実となっています。
 現在のポリオ症例数ということで、時間が無くなってきたのでざっくりとお話させていただきます。表にありますとおり2014年は359例、2015年は74例、2016年は37例。邵会長も先ほど仰っていましたが、2017年、私が調べた11月時点で18例となっています。これらの表は各国の4年間の症例数ですが、まずは最近の発生数が0に近いナイジェリアの問題・課題についてですが ナイジェリアでは、2015年9月26日に常在国リストから除外された経緯があります。もしも新たなポリオの発生がなければ、2017年にはポリオ撲滅が宣言される予定でありましたが、 2016年にボルノ州にて2名の新規患者が発生。撲滅宣言は事実上先送りとなりました。なぜ一度常在国リストから外れたのに再発するかというと、 ナイジェリアではポリオウイルスの流行情報を的確に把握する仕組みやワクチン接種をする人材が不足しているほか、一部の地域ではワクチンに対する不信感が流行しているため ワクチン接種率が向上していないのがあります。これまでの国際社会のポリオ撲滅に係る努力を水泡に帰すことのないよう、更なるナイジェリアに対するポリオ撲滅のための支援の強化が必要と考えます。 アフリカ大陸全体がポリオフリーになるまであと一息です。
次に、アフガニスタンとパキスタンですが隣接する両国は両国とも紛争地域のため、子どもたちへのアクセスが困難な地域が流行の中心でいかんともし難い状況ではあります。 アフガニスタン紛争の主たる交戦勢力はいずれもワクチン接種の支援を行っており、ポリオの発生率は急速に低下しているのは根絶に向けて良い材料ではありますが しかしながら、根絶出来ない大きな要因は、不安定な政情と悪化する治安により,一部ハイリスク地域において効果的な接種が実施できないことにあり、また、 定期予防接種率の低さ,接種現場へのワクチン供給システムの不備、国際的なプロジェクトに対して非協力的な一部勢力の存在、など,様々な問題点が指摘されているところです。 パキスタンに関してはワクチン接種は紛争及び組織的な問題によって妨げられていて2013年から2014年にかけて合計66人のワクチン接種を行う医療関係者が殺害された事例があります。 アフガニスタンと隣接国ですので、国境地帯における大規模な人の移動による、度重なる再感染が課題でもあります。
 最後に今後の展望ということで。ポリオ撲滅でなく抑制という方策に切り替えたなら、今後40年間で5才未満の子供100万人がポリオによって麻痺する可能性があると言われています。U型ウイルスは1999年以降の発症例はなく、V型ウイルスの症例は2012年パキスタン以降なく、疫学的にも今が好機と言われています。
 ポリオ撲滅・根絶による恩恵ということですが、人々が地球規模で公衆衛生上、大きな成果の恩恵を受けることができます。また経済学的モデルではポリオが撲滅されれば、1988年から2035年の間に少なくても40億ドルから50億ドルの経費削減になると推定されています。
 ロータリーは1985年以来、先ほど邵会長も仰っていました。17億ドル以上の資金を調達しております。2017年のロータリー国際大会アトランタでは、ポリオ撲滅への誓約予想額は13億ドルとなっています。
 今後の展望の資金必要性ということで。ワクチンの購入および輸送、医療従事者や保険従事者の確保及び教育、活動施設の建設、とポリオ撲滅には多大な資金が必要となります。とりわけ、現在の常在国である3か国には、ポリオ撲滅活動は困難であり、潤沢な資金が必要だと思われます。
 時間がありませんのでロータリーアンの皆さまには今後とも継続的なご支援、ご寄付を賜りたくよろしく申し上げて終わりたいと思います。


閉会・点鐘
その他の報告
ニコニコ献金
お名前(敬称略)内     容
邵 龍珍ありがとうございました。
青田 敏治都寿司の年越しお寿司ありがとうございました
浅川 正紳お肉当たりました。お肉大好きです。でもチキンが一番好きです
浅野 清貴 
浅野 洋ありがとうございます。
天方 智順
伊貝 正志駒形家の食事券ありがとうございます。
石田 博司クリスマス家族例会でなごやか亭の食事券をいただきました。子供達大喜びです。
泉 敬
市橋 多佳丞
稲澤 優ありがとう。
及川 雅順クリスマスで景品当たりました。
尾越 弘典ありがとう。
小野寺 俊 
小船井 修一 
五明 正吉いい景品をいただきました。ありがとうございます。
川合 隆俊有難うございました。
川本 和之クリスマス家族会で当たりました。ありがとうございます。
木下 正明塩分計ありがとうございます
木村 豊年 
工藤 彦夫ありがとうございます。
栗林 延次
黒田 恒史 
甲賀 伸彦メリークリスマス!
後藤 公貴お食事券ありがとうございます。
佐藤 貴之
佐藤 尚彦家族会おめでとうございます。
清水 輝彦美味しい鳥と野菜楽しみです。
清水 幸彦
白幡 博クリスマスプレゼントありがとう。
杉村 荘平鱗で楽しい時間を過ごします。
関向 一当たりました。
橋 直人ぎゅう太、食事券当たりました。ありがとうございました。
滝越 康雄 
田中 正己 
土橋 賢一 
中島 徳政景品ありがとうございます。
中村 孝源石田先輩から麻雀に勝って巻き上げました。
羽田野貴志 
濱谷美津男ありがとうございます。
樋口 貴広2本目の歯ブラシありがとうございます。
本間 榮一 
前田 秀幸 
山本 晋 
吉田 潤司ありがとう。
吉田 秀俊早々と名前を呼んでいただき、ありがとうございます。
萬 慎吾 
日理 一哉くしろ都寿司さんのおかげでよい年が迎えられそうです。
山田 健良いお年を!
馬場 雅嗣 
今年度累計 488,500円