2006〜2007年度 第8回(通算2945回) 例会報告
作成日:2006.9.06
会長 青田 敏治   幹事 西村 智久   広報・会報委員長  木下 正明

会長の時間
会長 青田 敏治
  今日はどうもご苦労様です。何度かここに来ている方もいるかも知れません。私は2回目なのですけれども、1ヶ月ほど前にここで安全大会をしまして、その時に係の方に話を聞きました。相当数の方が見学に来られるという事で、そちらの対応に追われて肝心の仕事よりその方が大変で忙しいという話をしていました。
 さて、先日24日にロータリーカップを終了しまして、続いて25日、26日、27日とライラ、これも協同奉仕委員会の野村委員長、本当にご苦労様でした。大変うまくいったと思いますし、ロータリーカップの時に野村委員長から指摘のありました、漢字が違うのではないかという事で指摘がありましたけれども、調べましたところやはり違っていました。それは早速直す様に致します。ありがとうございました。
 今日は釧路でこのゴミ処理の事で見学をして、大変参考になることがあると思いますので、じっくりと見学して欲しいと思います。これで終わります。
会長の時間
1.ガバナー月信 第3号 到着
2.ロータリーの友 9月号 到着
会長の時間
「釧路市広域連合ごみ焼却施設見学」
環境保全委員会 
委員長 古川 浩

 環境保全委員会の古川でございます。本日は少し離れた場所、高山まで来ていただいて本当にありがとうございます。最近、環境問題というのは社会でも非常に重要に取り上げられていまして、私が勤めている東京海上でも1999年からマングローブの植林などを始めまして全部で3444ヘクタール、これを植林してやっとカーボンがイコールになると言いますか、二酸化炭素をマングローブの林が吸ってくれるのと自分の企業で出している二酸化炭素がこれでイコールになったという様な事らしいです。それで今後もチームマイナス6%という全国的な運動がありますけれどもそれに参加し、少し自分の企業で使っているよりも多くの二酸化炭素を減らさなければならない、この様な事を企業の取り組みとして行っているくらいですので、ロータリーメンバーの個々の会社に於かれましてもおそらくその様な色々な取り組みをされているものと思われます。今回はここの施設の担当主幹の佐々木様にこの施設の意義やその様なものも含めまして説明いただきまして、ますます我々の環境問題意識というものを高めていきたいと思いますので、ひとつよろしくお願い致します。それでは佐々木様、よろしくお願い致します。

釧路広域連合清掃工場
担当主幹 佐々木さん

 皆さん、こんにちは。今日は当工場の見学においでいただきありがとうございました。私はこの工場に勤務しております佐々木と申しますが、もともと釧路市の職員でございまして、平成14年度に設立致しました釧路広域連合の方に他の4人のメンバーと共に5人で派遣されてございまして、こちらの方の担当をしてございます。私、この施設の計画が12年くらいから立ち上がってまいったのですけれども、その頃からずっと担当してございまして工場の実地、それから施設内の計画、建設と、足かけ5〜6年係わってきたものですから、今日はこの工場の概要という事でお話しをさせて頂きたいと思います。進め方としては前半パンフレットを元に少しお話しをした後、13分ほど焼却の仕組みの映像をご用意してございますのでそれを見ていただきます。それから実際に処理している工場の方を見学していただきたいと思っております。パンフレットが今お手元にくると思いますので、パンフレットを見ていただきながらお話しをしていきたいと思います。4月20日にこの工場見学の一般の受付をスタートしてから昨日で3500人くらいおいでいただいております。非常に一般の方はもとより、特に小学校4年生くらいの社会科見学であるとか、中学校の総合学習の時間においでいただいておりまして、非常に見学者が多い状態でございます。
 まずこのパンフレットの後ろの方、10ページでございますが、この工場は釧路広域連合という皆さんあまり耳慣れない団体が作っている訳ですけれども、広域連合のお話しを少ししたいと思います。釧路広域連合は釧路市、釧路町、鶴居村、白糠町、合併後でございますけれども、この4市町村が共同で平成14年度に設立した特別地方公共団体という事で、1つの自治体と同じ様なものでございまして、実際に連合長は釧路支庁の伊東良孝、それから連合議会というものもございまして、それぞれの町村から出された議員さんが13名で広域連合議会を構成してございまして、その他に広域連合助役であるとか、監査委員、それから事務局の職員として我々5名という形で、およそ1つの自治体と同じ様なかたちの組織を作ってございまして、議会も年に2回ほど開催されて、それぞれ事業内容であるとか予算のご承認をいただきながら事業を進めているところでございます。この広域連合を何故設立したかと申しますと、やはりゴミの処理が近年ゴミの質が非常に多様化しておりまして、ゴミの処理がなかなか難しくなってきている。それからゴミの処理に伴う色々な環境問題、ダイオキシンという言葉をお聞きになったことがあるかと思いますけれどもダイオキシンの問題、地球温暖化の問題であるとか、悪臭など、色々な問題がありまして、個別の自治体がそれぞれゴミを処理するにはお金的にも技術的にもちょっと無理な時代になって参りました。それで平成10年くらいから国の方針として広域でゴミの処理を行えという方針が立てられまして、全国で広域化が進められています。日本の国というのは今から百数年前にゴミの処理に関する法律が出来まして、それからずっと100年間一貫してゴミの処理はゴミの発生した自治体が責任を持ってやれと、ですからそれぞれの自治体がゴミ処理施設を持っているというのが大体の全国的なルールだったのですけれども、これがなかなかゴミの多様化に伴う適正処理という視点でなかなか難しくなってきたという事で、この広域化が進められているという事でございます。ここで広域処理によるメリットでございますけれども、やはり今言いました通りゴミの適正な処理が一番新しい技術でありますので、適正な処理が可能になったという事。それからゴミ処理に伴う環境に対する負荷が非常に軽減出来たという事です。
 一例で言いますとダイオキシンがございますけれども、この広域化が進む前は釧路市と釧路町は埋め立てでしたが、周りの4つの町は皆、小型の焼却炉を持っていた訳ですけれども、やはり旧式の焼却炉でダイオキシンの排出量が相当多かったです。ですからこの広域の焼却炉が出来て釧路市と釧路町が新たに焼却に参入して、周りの町村の焼却炉を廃止する事によって出されるダイオキシンの量というのは、以前周りの町の小さな4つの焼却炉で運用していた時よりも20分の1くらいに減っております。それから地球温暖化の原因になる二酸化炭素の問題ですけれども、埋め立て処分、釧路市が非常に大量にしておりましたけれども、この埋め立てをしますと分解してメタンガスが非常に多く出ます。メタンガスというのは実は二酸化炭素の21倍地球温暖化効果がございますので、二酸化炭素の排出を減らすという事は非常に地球温暖化に対する抑止効果が働きますので、例え釧路市が埋め立てから焼却に移行して焼却が始まって二酸化炭素が出たとしても、それらを差し引きしても充分余りあるくらい、地球温暖化に対して裂く原稿かがあるという事です。そういう意味合いでも地球環境に優しい施設になっております。これはメリットがございましてゴミ処理の広域化が進められております。ちなみにこの4市町村の負担金によって我々の広域連合が運営されておりますけれども、それぞれの町が排出するゴミ量割で運営の方が決まって参りますので、リサイクル等でゴミの減量化に頑張った市町村はそれだけ負担金が減るという形で、ゴミ減量化のインセンティブを働かせながら運営していくという事で運営しております。広域連合についてはこの様な形でお話しを終わらせて頂きます。

 次にこの施設のお話しに入る前にもうひとつこの施設の大きな特色として運営維持管理体制という事がございます。9ページをご覧頂きたいと思うのですが、こちらに書いてございますようにこの施設の運営管理、実は東北海道地区では初めての事例がございまして、この施設に関するおおよそほとんどの業務を15年間の長期包括契約という手法で1つの会社に委託してございます。下にございます様に設置者として釧路広域連合がこの施設を作った訳ですが、その運転維持管理業務を釧路エコクリエーションという会社に15年間委託をしておりまして、業務内容と致しましては通常の公共施設がしている様な施設の運転管理の他にこの15年間に使う薬剤の購入、それからゴミ計量、受付、直接搬入された方のお金の徴収業務、それからこの様な施設ですから中に入っている機械が5年、7年、10年、15年と更新しなければならない機会が結構あります。それらの更新料、それからこの建物のメンテナンス、それら一切合切を含めて1社に委託してございます。この釧路エコクリエーションと申しますのは、ここにございます様にこの施設を作りました三菱重工業、それからその関連会社、全国で焼却施設の維持管理を受託しております三菱重工環境エンジニアリング、それから地元の三ッ輪商会さんと、この三社が出資されまして設立された会社でございまして、およそ33名の職員で工場の運転をしていただいております。ただそのうち7割から8割くらいは地元在住の方という事で、非常に地元に密着した会社でございまして、本社もこの工場内にございましてそちらに部署がございます。それでこの長期包括、いくらぐらいかという事なのですけれども、非常に大きな金額なのですが、15年間税抜きで99億8千万という非常に大きな金額でございまして、1年にならすと4億とか5億くらいになるのでございますけれども、それでも従来の役所のこの様な、例えば下水処理場、浄水場などを運営する場合に運転管理だけは大分委託が入っておりますけれども、機器の更新や薬剤の更新を担当する職員が何十人もおりまして、それらの業務を全部委託する事によって公共側の人員を大幅に削減する事が出来る、従いまして先程言いました5人という非常に少人数で公共の人員は減らしまして、その分民間の方に大きく権限を移転する様なかたちに出来ます。これでこの施設の特徴的な初期委託を言い表すとすると性能発注という方法を使っておりまして、簡単に言いますと煙突から出る煙が当然国の法規制度がある訳ですけれども、その法規制を15年間一時たりとも下回ることの無い様に施設を管理して下さい、従いましてその為には必要な機器の更新を予防措置的にどんどんしてもらいたい、運転員の教育もその様な人為的な失敗が出ないようにしっかり運転員の教育もして欲しい、その様なかたちの性能発注ですから、従来は煙突から出る煙が国の基準をオーバーした場合は設置した自治体の責任である訳ですけれども、この場合は性能発注ですからある意味で言えば受託した釧路エコクリエーションさんが責任を負うという変わった委託手法を採っておりまして、東北海道では初めてだと思います。この手法はほとんどPFIと同じ様な手法でございまして、それらに準じて相当期間を掛けて準備をいたしまして、この様な形で契約をしてございます。
 それでは今度は工場の方のビデオをご覧頂きますが、その前に概要という事で2ページをご覧頂きたいと思います。この施設を作った際の大きなポイントと言いますか、それを3点ここに書いてございますけれども、まず1点目は徹底した公害防止対策という事でこれは当然の事でございますけれども、その中でも下にございます様にガス化炉と燃焼溶融炉の組み合わせによる高温で安定的な燃焼と言う少し聞き慣れない言葉があるのですけれども、従来ゴミの焼却というのは皆さん家庭の焼却炉を思い浮かべていただければ分かると思いますが、1つの炉にゴミを詰めて火を付けて、燃えて煙が出て下に灰が残った訳です。それが普通の、今までのゴミの焼却でした。古い焼却炉はみなその様な形です。1つの炉でゴミを燃やしておりますけれども、ここの炉は炉を2つ組み合わせて、1つ目の炉ではゴミを、簡単に言えば蒸し焼きにして熱分解してガス成分に変えてしまう。灰の成分や微量な炭の成分も一緒にガス成分と共に2つ目の炉に飛ばして、2つ目の炉で今度は空気をいっぺんに吹き込む事によって1300度以上の高温を作り出して完全燃焼する。それから灰の成分もドロドロに溶かしてしまうという事で、今までは捨てていた灰を溶かしてそれを水槽の中に落としまして砂と同じ様な形に解体してしまいます。そうする事によって、これは砂とほぼ同じ性状ですから道路で使う山砂の代わり等に再利用出来る様になってございまして、この様な形で灰の処理までも考えた再使用の1つという事です。それから2つ目として熱エネルギーの有効利用という事でございますけれども、従来の焼却炉の場合は焼却した煙は煙突から出してございまして、せいぜい熱量という事であれば煙突の中に熱交換の管を通して、工場で使うお湯を作るくらいでしたけれども、ここの施設の場合はもう少し積極的に熱を回収いたしまして、高温、高圧の蒸気を作りまして、発電を行っております。天井の電気もこの工場で自家発電した電気で運営しております。それから資源物の循環という事でございますが、やはりゴミの中にジュースの缶ですとか色々まだ含まれていまして、鉄類、アルミ類を回収いたしまして、スクラップとしてもう一度再生循環している他、今言いました様に灰を溶融処理する事によって砂に変えて土木資材として有効活用すると、この様な3つの大きな取り組みを大きなポイントで施設作りをしております。それでは映像の方に入ります。


例会の様子

説明を聞く会員の面々

同左
野遊会の報告
親睦委員会主催の野遊会が9月3日に行われました。カヌー体験やバーべキュー、パークゴルフ等で参加者皆が楽しみました。

打合せをする親睦委員

15人乗のカヌーを楽しむ参加者

 同左
会長の時間
9月7日(木) 12:30〜 「ライラセミナー報告会」
会長の時間
会長の時間 会長の時間
本日合計 本年度累計
12,000円 328,000円
日時 会員数 出席率
8月24日 97名 33.7%