2004〜2005年度 第21回(通算2861回) 例会報告

2004.12.2


会長 久島 貞一・幹事 浅野  洋

広報・会報委員長 西村 智久




  久島 貞一 会長

釧路も初雪を見まして朝晩非常に寒くなってきていますので、皆さん体調にお気を付け頂きたいと思います。 お休みを頂きまして出雲大社に行って参りました。汚れた精神を少し鍛え直そうと行って参りました。それで皆様のご健康と三位ご縁が深まる事を祈念して参りました。帰ってきましたらその次の朝3時半に大揺れに揺れまして、びっくりして飛び起きました。うちの病院も皆従業員が出てきまして被害が無い事を確認ましたが、釧路町とか弟子屈の方は震度5強という事で大変な被害があったようですので、改めてここでお見舞い申し上げたいと思います。それで中越地震の事ばかり気にしていましたが、やはり釧路も地震の巣窟の上にあるという事を改めて確認しました。今回はそんなに大きな被害ではなかったので良かったと思っています。地震だけは怖いので本当に来て欲しくないという気持ちで一杯です。今後は根室方面でも何か活発に地殻変動が起きるという事なので、こちらの方にもくると思いますので皆で気を付けながら、対策を練りながら、緊急の時の用意をしながら過ごしていかなければならないと考えています。皆さんも気を付けて備えて頂きたいと思います。今回もそうだったのですけれども実際地震に驚いて動き回った人が皆、ガラスの破片とかを踏んでケガをするので、建物、室内の家具などは倒れない様にしたり、じっと安全な所に静かにしていて揺れが終わるのを待ってという事が原則ですので、皆さんよろしくお願いしたいと思います。




 


1)ガバナー月信 6号が届いています。
2)ロータリーの友 12月号が届いています。
3)例会終了後、ソングリーダーの養成講座を開きます。


年次総会」  
            

石田 博司 会長エレクト

石田 博司会長エレクトより次年度理事が以下の通り報告されました。

理事 伊貝 正志
武石 光樹
矢澤 武彦
川本 和之
関向 一
田中 正己
工藤 彦夫
山口 房伸





青田 敏治 会長ノミニー

久島 貞一会長より会長ノミニーとして青田敏治会員の紹介がありました。

皆さんこんにちは。青田です。出来れば立候補者が出てきてくれれば良かったと期待をしていたのですけれども、無い様ですので次々年度の会長を受ける事になりました。よろしくお願いをしたいと思います。自分では会長は受けないという気持ちでずっといたのです。私もう還暦を過ぎましたので、50歳代の若い方がバリバリ元気の良ところで会を引っ張っていけばと思っていたのですけれども、ある時「話がある」という事を言われまして、飲み会の後なので僕もかなり機嫌の良い時だったものですからある店に来いという事で行きましたら、副会長と幹事が先遣隊としているのです。それで何かごちゃごちゃと話をしていまして、もう良い機嫌になっていたものですから一晩寝たら何を言ったかもう忘れていたのです。それでも帰り際に言われた一言だけ覚えていて、「会長の話を聞いて断れるはずはない」と言ったのです。諭す様に言われたのですけれども、それで数日してから久島会長が見えられまして色々な話をして、私も義理人情、どちらかというと人情の方に弱いのです。ほろりとして。その人情の方で私のハートがぐらっときたのです。気が付いた時には「はい、分かりました」というところまでいってしまったという事です。いずれにしても次々年度といいますと当クラブも70周年を迎える事になります。私もこの70年の区切りの時の会長という事で、本当に大変な時に受けてしまったという様な心境でいます。いずれにしましても会の運営もそうですけれども、皆さんの協力を得ながら私なりに頑張っていきたいと思います。是非その時期が来ましたら皆さん方にも色々お願いしなくてはなりません。その時には首を横に振らないと、首は縦に振るものだという事をくれぐれも皆さんにお願いして挨拶にします。どうぞよろしくお願い致します。


       「道東経済の展望  
日本銀行釧路支店 支店長 野村 幸男氏
                     



伝統ある釧路ロータリークラブでお話しをさせて頂く機会を頂きまして誠にありがとうございました。今日は、釧路の道東の経済について少しお話しを申し上げたいと思っております。お手元に資料を4枚紙お配りしておりますので、ご覧頂きながらという様に思っております。
全国の景気というのは足下が少し踊り場的要素になっているのですけれども回復基調、順調に回復しているというのが現在の所の評価でございます。実は北海道全体も札幌支店長が底入れ宣言をしてしまいましたので、景気はそう悪くない、悪くないといいますか底から上がってきているという言い方なのですけれども、結論的にはどうも釧路地区は余りよろしくないというのが実態でございます。1枚目のグラフがございます。状況判断DIなんて難しい名前が付いてございますけれどもこれは非常に簡単なものでございまして、これは短観というものでアンケートなのでございます。全国1万社の方からアンケートを採っておりまして道内でも600社、ですから私共3つの支庁を担当させて頂いておりますので私共の管内で150社、ここにいらっしゃる幾つかの企業にもお願いをしている所でございます。非常に簡単でございまして、今お宅の企業は良いですか、さほど良くないですか、悪いですかという3つの質問しかございません。それで良いと答えた所には勝ち点1でプラス1でございます。さほど良くないという所は0、悪いと答えた所をマイナス1とカウント致しまして合計し、百分率で出す。150社が全部良いと答えればプラス100という数字になりますし、全部が悪いと答えればマイナス100という数字になる訳です。このグラフを見て頂きたいのですけれども、今回景気回復のボトムと言われているのが平成13年の12月でございまして一番左側の所でございます。13年の12月、ほぼ皆同じ所にいたのです。マイナス30から40位の所にいたのが14年に入りますと景気が回復し始めましてするすると上がっていったのが大企業製造業でございまして、今やどんどん高い所に行きましてプラス20の所まできております。それから全国の企業1万社、中小企業も入っている訳でございますけれども、これも今年の真ん中くらいに一応水面に顔を出しました。プラスになりました。北海道も少し、これは点が切れているのはここで企業の数を少し変えたりしているので連続しないのですけれども、北海道も長い目で見ると少しプラスかプラスの方向に向かっているといえるのですが、どうもご当地の方はどうも右下の方に向いているのが非常に気に掛かるという所でございます。下に各地の状況判断の数字を示してございます。一番近いのが9月でもうすぐ12月が出てくるのでございますけれども、流れを見るにはこれが良かろうという事でこれを示してございます。釧路がマイナス23という数字でございます。北海道がマイナス16、先程言いました全国はプラスになりましてプラスの2、大企業製造業は26というプラスでその13年12月のボトムの時から比較すると大企業製造業は64も上がっています。ご当地は15しか上がっておりません。それで地方別に見ますと横浜、名古屋、大阪といったいわば東海道筋の所が非常に景気がよろしゅうございまして、北海道、東北、四国といった所が少しまだマイナスが大きいという所でございます。何故、北海道も全体としては弱いのですけれども、景気がなかなか全国の様にいかないのかというのが理由は3つございます。ひとつはご当地としては昔、水産、石炭、紙といった物が主要な経済基盤という所だったのですけれども、ある意味構造的、資源的な問題がございまして、いまさら130万tの水揚げがなかなかあると思えないという所でございましてその様な構造的な問題がひとつございます。それから2番目は今回の景気を、全国の景気を引っ張っているのは製造業でございまして、特に電気ですとか自動車ですとか加工組立型の産業、そういったものが輸出をばんばんのばして景気を良くする、それが景気を牽引するという事なのですが、全国の製造業のウエイトが32%、全生産に占めるウエイトが32%に対して釧根地区は20%ちょっとしかございません。それからなおかつ加工組立輸出を伸ばすような産業がなかなか無い、これが景気の牽引車としての役割がなかなか無いというのが2つ目の理由でございます。それから3番目は公共事業の落ち込みでございます。先程製造業のウエイトがご当地は低いと言いましたが逆に建設業のウエイトは非常に高くございまして、全国の平均が8%に対してご当地は14%ございます。倍まではいきませんけれども、その様な事で公共事業は後でお話し致しますがかなり大きく落ち込んでございますのでなかなか景気に浮揚感が無いという実態でございます。

1ページめくって頂きますと釧路地区の主要な経済主要というのがございます。冒頭に出ているのが漁業生産額でこれは最初から使い物にならないのですが、15年の数字が入っていなくて16年の数字も入っていないのですが、ただこれは2つばかり右が丁度一番上の箱の真ん中くらいに農業生産産出額と比べて頂きますと、農業はこの5年間じわじわ伸びております。漁業はでこぼこございますが、余り大きく変わってございません。今年も大きくは変わらないだろうと言われております。農業と漁業の生産額自体はここ90年の前半に実は逆転をしておりまして、今や漁業の生産額よりも農業の生産額の方が7割ぐらい多いというのが、釧路支庁でございますけれどもそれが実態と。水産の町というよりはむしろ農業の町というのが名称が少しずつ変わっているのかというのが1つでございます。それから2番目に見て頂きたいのがその下、公共工事請負金額というのがございます。これは国、それから道、それから市町村、これを合わせた公共事業の請負金額でございます。11年、平成11年に1千億ぐらいあったものが16年1年間で見ますと約560億円です。43%の減少でございます。実額に致しますと400億円。この400億円というのはどのくらい、その400億円が落ちた事によってマイナスの効果かあるかと計算致しますと、生産を570億円引き下ろす効果がございまして、雇用者所得、つまりこの中から給料としてもしこの公共事業があれば回ったであろう金額、お給料として回ったであろう金額は270億円ございます。これは逆に言うとこの5年間で約5000人位の方の年収が公共事業だけで減っているとおう結論でございます。したがってこの様な事もございまして、その右側、主要な小売店の売り上げですとか乗用車の売り上げですとかずっと黒三角がこの5年間続いているとこの様な状況になっている訳でございます。それから真ん中ぐらいに主要温泉地の宿泊客数というのもございますが、地元客のウエイトが高い阿寒とかその様な所につきましてもあまり収入が良くない、失業が出たという事でこの様な形で観光客の数も減っていると、何か段々暗い話になるばかりでございますけれども、しかし、では真っ暗なのかと言いますと、その真っ暗の話をした後舌の根も乾かないうちにと怒られてしまいますけれども、先程言いました様に農業関係は好調でございます。一番上の箱の右から2番目、牛乳関係の生産は非常に高水準、非常に市場ピークの状況がずっと続いている状況でございますし、それから全国景気の回復を受けまして、紙、上の一番右側でございます。マイナスの数字が出ておりますが少し付加価値の高いコート紙とかそのような物を作っておりますので結構儲かっていらっしゃるというところでございます。それからここには出ておりませんが木材関係も一部は良いという話を聞いております。それからお話しでございますけれども、小口の設備投資がこのところ少しずつ出始めておりましてこれは非常にご当地にとっても景気を浮揚する意味でプラスだろうと思っております。中には本州資本の物が入っているという事でございますけれども、先程言った公共工事が非常に落ちている中にあってその工事量の穴埋めをするという形になっております。それから雇用環境も先程失業うんぬんという話をしましたけれども、一時もの凄く失業者が多くて大変だったのでございますけれども、一番下の真ん中くらいに有効求人倍率というものがございますが少しずつ上がって参りまして、これは年の平均で16年は0.44という事ですが足下では10月は0.56まで上がっております。ある意味で内容はパートが中心でございますのでなかなか所得の上昇までには至らない訳ではございますけれども、これは率直に評価して良いと思っております。
それでは景気を回復するにはどうすれば良いのかと言う事でその展望という事でございますから、何か妙案は有るのかという事ですが妙案はございません。例えばトヨタをすぐ連れてくれば良いのではないかとか、その水揚げが大きく100万t越えれば良いではないか、もちろん回遊して来るかも知れませんけれども、なかなかそういう訳にはいきません。全国景気が上がってくるに従ってそれがにじみ出て来るということももちろんじわじわと波及してくるだろうという様には思っておりますが、問題はやはりそのまま待っていてもなかなか景気というには受け皿には入ってきてくれませんので、一歩進めて需要を捕まえていくという事が必要ではなかろうかという様に思っております。その為の1つの話として次のページにシニア消費というのがございます。全国の消費が、ご当地は消費が良くないのですけれどもご当地の消費だけを相手にしていますとなかなか景気の浮揚感というのは正直無いと思います。ただ全国の景気が回復する中で足下は非常に個人消費が快調でございます。この1年間に物の動きだけで4%くらい伸びております。大変興味深い動きでございまして、これを1つ支えているのはシニア消費と、シニア層と言われている訳でございまして、ここに居られる方も一部対象になりますが50歳以上の方、その方の消費が非常に堅調だという事でございます。(1)に消費性向の要因分解というものがございますが、これは要は所得の内消費にどれだけ回すかというその比率を比べたものです。この所を一言で言うと貯蓄を減らして、今まで貯蓄を100収入があったら10貯蓄して80使っていたのを貯蓄を減らして消費を増やすという動きがございまして、この10年程の間に6%くらいその消費性向が上がっております。6%は低いのではという事ですが、消費というのは全体のGDPの6割くらいを示しておりますので滅多にこの消費は動かないというのがあれなのですが、これだけ上がってくるとかなり大きな影響が有る訳でございます。どの様なものにお金をつかっておるのか、そこで見て頂きます様に60歳以上が白い白抜きの数字、横棒が50歳代の方の消費性向、つまり貯蓄をやめてお金を使おうという傾向が強くなっているという数字でございますが、ずっとならしてみますと白、横棒の所が結構寄与している所がおわかり頂けると思います。では何を使っているのかという事で(2)番に寄与度を分析致しますと耐久財とサービス関係にお金を使っていると。代表的なのが(3)番にございます、テレビでございます。ご当地でも結構薄型の何十万円もするテレビが売れているという話を聞きまして一体誰が買うのかと私は思っていたのですが、ご覧頂きますように50歳代、50歳代以上の方が非常に高いテレビを買っているという姿が20歳代、30歳代の方々は安いテレビを買っているという姿がおわかり頂けると思います。(4)番はパック旅行の動きでこれは旅行の関係でパックを50歳以上の方が結構使っているという姿が見て取れるという訳でございます。シニア層の方、今ある意味では個人消費のターゲットになりつつ、個人消費を拡張するためのターゲットになりつつある話でございまして、色々話を聞いてみますとこの様な方は非常にまず健康に留意をされていて、例えばなまり入りの非常に思い靴を履いて足腰を鍛える、身に覚えのある方もいらっしゃると思いますが大リーグボール養成ギブスみたいな、それで健康を管理する。特定保健用食品という、特保と言われているのですけれども、身体に良いという厚生省認定のもの、それをばんばん買ってそのマークが付いていればなんでも買ってしまうという様なことでございまして、これは売り手側からすると一度この様な方を捕まえると20年から30年は長生きして頂けるのでずっと良いお客さんとして続けられると、この様なねらい目の様でございます。それでこれまで、一方このシニア層の方ばかりがそのねらい目かと言いますと、これまで非常にお金を使う活況を呈していたのがヤング層という若い方でございますけれども、これは残念ながら少子化の影響で人数自体が減ってきておりますので、昔みたいな勢いはございません。ただこの連中は非常に何といいますか、こだわりを持って色々な思考を持っております。要は上は1,000円のユニクロのTシャツを着ているのですけれども下は1本50,000万円するジーンズを履いていると、それから安いコンビニ弁当を食うかと思うと彼女を連れてポールスターでフルコースを食べてしまうとかそういう、非常になんといいますか、こだわり、所得がそう有る訳ではございませんけれども、低所得なのですけれどもこだわった物には金を使うというような事でございまして、この様な事がひとつの商機なのかと思っております。もう1つこれはシニア消費、ヤング消費も申し上げましたがもう1つねらい目が中国でございまして、中国10億人とかいいますけれども10億人分に日本の高い物を買えと言ってもそれは買いません。ただ中国は非常に景気が良いものですから、今そのうちの5%ぐらいの方は富裕層になりつつあります。富裕層というのは一頃、大昔の、大昔といったら怒られてしまいますけれども、少し前の日本の様に舶来品に非常に飢えるといいますか、少しお金が出てくると、中国で作っているのはお差し支えがあるといけませんけれども、中国で作っている野菜とか食べ物とかは結構農薬を使ったり怖い物がありまして、そうすると地元の方でもお金持ちの方は日本製の安全でおいしい物を少し高いけれども買うという姿勢がございます。日本の果物ですとか乳製品、ヨーグルトですとかああいった物が結構売られている。中国にこだわる必要もまったくございませんで、以前、誰かとお話しをしていたらロンドンのハロッズですか、そこで旭川の男山清酒が売られているそうでございますから、福司も絶対に売れると思いますので、是非輸出をして頂きたいと思います。そういう形で需要の有る所を探し出して物を売っていくという様な事をして、やはり景気を回復していくというシナリオなのかという様に思っている次第でございます。非常に雑ぱくな話で終わってしまい大変申し訳ないのですけれども、展望ということではございませんけれども、そういうご努力によりまして、来年の年末にこの様にお話しをして頂くときに今年は良かったという様になる事を祈念しております。


 

      夜間例会 「年末家族会」      
    
                 


野村 幸男 クラブでお話しさせていただく光栄に感謝します。
関向  一 テレビ・新聞に作品が出ました。

本日合計 本年度累計
27,000円 852,540円


日時 会員数 出席率
11月  25日 100名 69.3%