2004〜2005年度 第15回(通算2855回) 例会報告

2004.10.21


会長 久島 貞一・幹事 浅野  洋

広報・会報委員長 西村 智久




  羽生武喜 副会長

台風が釧路をはずれてくれてよかったと思いますが、被害に遭った方が沢山いらっしゃるようですが大変お気の毒だと思っております。バスの屋根で助けを待った方も9時間ぶりに救出されたそうですし、個人的に帆船が好きなのですけれども、海王丸が座礁して寂しい思いです。優雅な船が波打ち際で波にさらわれているのが非常に忍びないという気持ちでみながら、生徒さんはまだ中に居るそうで、何とか無事に皆さん救出される事を願っております。それはさておきまして、先日会長の代理で、緑ヶ岡学園の創立40周年記念の式典に行って参りました。当メンバーの小船井理事長のご挨拶等もありまして、なかなか素晴らしい武道館が出来ましてそこでご披露を頂きまして威勢の良い生徒の太平洋太鼓を聴きながら食事をして参りました。来年から中学校と高校の一貫教育という事をされるそうでございます。是非成功を祈りたいと思っております。それと最後ですが、後ほど青田委員長の方からご説明があるかと思いますけれども、米山チャリティーコンペに沢山の方が出席頂きまして、晴天の下皆さんと楽しいコンペをなさった様でございます。ありがとうございました。



 


1)釧路東RC  10/26(火)  「観楓夜間例会」石臼蕎麦と肴  だいこう  18:00〜

2)釧路ベイRC 10/26(火)  「職場例会」        18:30〜


委員会報告

    米山記念奨学会委員会  

     10月17日(日)に釧路カントリークラブにおいて米山チャリティーコンペが開催されました。
    21名の参加があり、優勝は川本和之会員、準優勝は高山祐一会員でした。米山奨学会へ63,000円寄付いたします。
    尚、優勝商品は久島会長より寄贈されたものです。


「高等学校における進路指導の現状と課題」
          
 道教育庁釧路教育局高等学校教育指導班 主査 蓑島 崇 氏


 井上禎二 就職指導委員長

 今日のプログラムは高等学校における進路指導の現状と課題という事で北海道教育庁釧路教育局高等学校教育指導班主査の簑島崇先生でございます。先生は昭和34年の10月6日帯広のお生まれで45歳です。教員生活は昭和57年から始まりまして振り出しが白糠高校の教諭、その後札幌南陵高校教諭を経て平成11年から北海道教育庁に移りまして高等学校教育指導の方の仕事をずっとしております。一時期北海道体育協会に派遣もされておりまして、管内としては留萌、それから網走、今回の釧路という事で、近年における釧路管内の学校卒業者の進路状況、あるいは就職指導の現状、あるいは望ましい勤労観、職業観、そういった実勢に向けた学校の考え方というか取り組み方、その様な事を今日お話し頂ける事になっております。実は就職指導委員会、活動方針を2つあげておりまして、一つは就職希望者あるいは進路指導者への働きかけ、もう一つはその逆で進路指導者からの働きかけという事で、前段の方は前回10月8日に武修館高校、全校生徒と先生の会合に不肖私が行って学校教育に対する期待、あるいは社会人と学生の違い等をお話ししてきました。今日はその逆で先生の立場、進路指導の立場からお話しを頂けると思います。

 蓑島 崇 講師

皆様には日頃から様々なお立場から高等学校教育にご理解、ご協力頂きまして本当にありがとうございます。とりわけ釧路市内、釧路管内の経営者の皆様、各関係機関の皆様にお集まり頂いていると思いますけれども、高校生の就職促進に向けては特段のご配慮を頂いている所であります。重ねて感謝申し上げます。本日は貴重な例会の様々な議題がある中で時間を頂きました。高等学校の進路指導を中心にお話しをさせて頂きます。私が申し上げるまでもなく高等学校に於ける就職状況というのは現在非常に厳しい状況にございます。
釧路管内の公立高等学校卒業者の進路状況は、平成11年度から平成15年度まで、卒業者数ですが平成11年度2,945名、昨年が2,644名ですので、卒業者数、生徒数にすれば300人程減っているというところです。この減少傾向は今後も益々進んでいくという様に予想されまして、少子化の中卒業生数は今後も減っていくだろうと予想されております。その中で釧路管内の公立高校の進路状況は予備校まで入れますと1,494名です、昨年。それで56.5%が進学しているという状況です。対しまして就職が自営も含めまして799名、になっております。率で言いますと30.2%が就職です。それでこれを足すと86.5%にしかならないのですが、残りはどうなっているかと言いますといわゆる無業というところになっております。それでこの無業者の割合が平成11年から見ますと平成11年が10.9%だったものが平成15年は13.3%という様になっているというところです。卒業者数が減少していますので単純には比較出来ないのですけれども、就職する者の数、それから率が減少しているというのが事実であります。進学者で特徴的なのが平成15年の進学率で国公立を見て頂くと160名です。平成11年が136名ですので国公立に進学する生徒が増加傾向にある、進学する者を受け入れるキャパシティが広がっているという部分もあるのですが、国公立への進学が増えているというのは進学にとっては特徴的な所だと思われます。それで専修学校なのですけれども、数ではほとんど変わっておりません。ただ率では着実に増えてきている。就職がやはり厳しい分、進学の方にシフトしているというのが現状という所であります。
今度は就職に限ってなのですが,全日制と定時制合わせた平成15年度の就職決定率です。73%でした。ただ約300人の生徒が3月末現在では就職出来ない状況にあったという事です。特に就職状況で学科別に分かれているのですけれども、学科別でどの学科もやはり就職決定率は減少しています。なかなか就職出来ない状況になっております。特にその中でやはり経済状況を反映していると思いますが商業の学科での就職率が以前は非常に高かったものが現在商業科での決定率が非常に落ち込んでいるという特徴がございます。今年度の就職に向けた選考もすでに始まっておりますけれども、幸いにしまして17年3月卒の所で求人数ですが、これは9月末です。合計で469人の求人があるというところです。これはハローワークの資料なのですけれども、昨年から見まして12.5%求人数が増えております。これは増えているのが皆さんご承知の事と思いますけれども全道的にみますと釧路が増えておりますが、網走管内等は逆に減っているという様な報告もありますので、釧路管内については求人が増えているという事で高校生にとっては明るい兆しかというところでございます。就職希望者数でございますが807人という事で昨年よりまた減っております。昨年1,000人近く居たのが今年は800人位の就職希望者が居るという事です。9月末現在で就職が決まった生徒ですけれども、14%が決まっております。昨年の3月卒の同時期で9.7%ですので14%決まっているというところは非常に率としては上がっているというところです。今後についてもこの好調を維持しまして1人でも多くの高校生が就職出来るよう願っておりますし、皆様方のご協力をよろしくお願いしたいと本当に切に願っております。しかしこの様にずっと北海道は過去最低の就職状況、就職率をここ数年更新しておりまして、どんどんどんどん下がる一方になっております。私は平成11年に行政に入りましたが11年から一方的に下がってきておりまして、そこの部分については今年度についても非常に厳しい状況については変わっていないという事、今までの色々な会議等でも報告を受けてご指摘頂いております。ここでそのように非常に厳しい就職状況なのですけれども、色々マスコミ等でも指摘されておりますし、色々な会議等で高校生の離職、すぐに止めてしまう問題とか非常に多くの事が指摘されております。高校生自身の問題として我慢強さが無い、それからコミュニケーションが全く取れない生徒が多くなって来ているとか、そういうところが企業の方々から多く指摘されております。就職に向けた全道会議に於いても企業の方々から色々な意見を伺いますが、全く同じ様な形の意見を承っているところです。さらにニートというところで最近マスコミでは言われておりますけれども、全く働く意欲を持っていない若者が非常に増えているという事で、教育も雇用も増しては訓練もしないというところでニートと呼ばれるらしいのですが、そのような生徒が増えているというところが非常に高く指摘されておりまして、この様なところに危機感を持った学校教育では子供達に早い時期から自己の将来のあり方、生き方を考えさせるというところです。それで望ましい職業間、勤労観を育成するというところを計画的に実施した教育、進路指導、それがいわゆるキャリア教育と呼ばれている部分を国等が進めなければならないと言われているところです。キャリア教育と言われましても、キャリアという語源が様々な意味を持つところなのですけれども、日本の今まで使っているキャリアといったらキャリアを積み重ねるというところで使う意味が多いかと思うのですが、経験とかその様な意味で使われるところが多かったと思いますが、ここでいうキャリア教育については今までどちらかというと学校、特に高校の進路指導というものが出口指導に重きを置いていたというところの反省にあります。つまり行ける学校を探すというか、大学に入れる為の指導というところが非常に強すぎたのではないかというところです。つまり今までは大学に入れる為の指導というか、もちろん非常に日本の経済が発展していった時には雇用情勢も非常に高かった訳ですから労働力が非常に必要だったというところが、今それがそういう情勢では無くなってきたところで本当に働く事の意義を持って自分の適正能力等を身に付け、早い時期からそれに向かって努力していくような教育をする必要があるというところが強く叫ばれています。つまり簡単に言いますと、児童、生徒に勤労観、職業観を身につける教育というのがキャリア教育と考えて頂いて結構かと思います。それでこのキャリア教育を進めるというか望ましい勤労観、職業観を身に付けるという上でやはり一番必要だと言われているところが体験させるという事が非常に重要だと言われておりまして、その意味でもインターシップの取り組みでございます。北海道教育委員会ですべての道立高校でインターシップを必ず実施するという方針で3年前に始めまして現在では様々な形があるのですけれども、すべての道立高校でインターシップが実施されております。学校の事情によりましてすべての生徒にインターシップを体験させる学校もあれば3年生、それから就職希望者のみに体験させている学校も現在ございます。ただキャリア教育の考え方でいきますとすべての生徒に少なくとも1回は経験させていくというのがこれからの方針ですので、その様な方針に従って実施されております。釧路管内でも16校の公立高校がございますが16校全てで行われておりまして、実施人数が2,127名実施しております。協力頂いた事業所が釧路管内738事業所に協力して頂きまして、全道では7,480の事業所に協力を頂いているというところです。インターシップの成果としては職業観、勤労観が育成出来た、これは学校からの回答ですので何を以てその育成出来たという様なところの評価にしたかは細かいところまでは探っていませんが、職業観、勤労観が育成出来たという様な結果等が非常に多くあげられております。この様なところから高校の今の生徒が本当に忍耐力とか経験が無いというところを考えますと、学校の中だけで色々生徒に対して指導していくというのが非常に限界になってきております。どうか社会全体、それから釧路の経済、釧路を活性化する為には社会全体でその高校生、若者を育てていくという共通の考えに立ちましてどうにかご協力頂ければと考えているところです。ちなみに生徒ばかりではなく先生方の色々な、様々な体験というのが不足しているのではないかと、先生の指導力が非常に低下しているのでは無いかという指摘もございますところから道の事業としては10年経験者研修、10年経った先生全員に研修を義務付けています。その中で生徒と同じように各様々な職場に訪問させて頂きまして様々な体験を積むという事も行っています。何分学校の中というのは外に開かれては、開かなければならないとは言っているのですけれども、朝から晩まで子供といる職場なものですから先生方にはその様な研修の機会をどんどん作って広く皆さんの意見を聞くような機会をこれからも増やしていければと考えておりますので、その点についてもご協力頂きたいと考えております。また教育局の中で今就職指導、進路指導の為に進路相談員というものを配置しまして、専門に進路指導に関する指導をしております。その中で色々な講話等を行っている訳ですが、それだけではと言ったらおかしいのですが活動に限界がありまして、本当に各社会、色々な会社、事業所等での実際のお話を高校等でして頂ければ高校生の考え方も変わってくるのではないかと考えております。いずれにしましても行政、それから学校、それから社会が共通して子供達を育成するというところを考えていかなければ日本の国の全体が地盤沈下していくという状況が今後あるのではないかというところが非常に強く思われますので、先程も申し上げましたが地域の人材を育成するという観点で我々もどうにか高校生を指導していきたいと考えておりますので、ご協力よろしくお願いしたいと考えております。



 

       夜間例会「新入会員歓迎会」
    
                 


山本 英明  ナユタで優勝しました
川本 和之 米山チャリティーコンペで優勝しました
高山 祐一 米山チャリティーコンペで準優勝しました
古川   浩 娘が17歳になりました
小船井修一 緑ヶ岡学園40周年式典を開催しました


本日合計 本年度累計
89,000円 664,000円


日時 会員数 出席率
10月 14日 100名 59.1%