釧路ロータリークラブ 国際ロータリー第2500地区 Rotary Club of Kushiro
通 算
3541
2018-2019年度
33回 例会報告
2019年03月28日
例 会 内 容
会員卓話
〜日本銀行 釧路支店 支店長 山崎真人会員〜
お客様紹介
脇 弘幸 会長
本日、ご来訪いただきましたロータリアンをご紹介させていただきます。
国際ロータリー第2500地区第7分区ガバナー補佐・小野寺英夫君。
続きまして、釧路北ロータリークラブIM実行委員長・佐渡正幸君。
今月の2日に行われましたIMのお礼のために、本日お越しいただきました。
それでは、ご登壇いただき、ご挨拶を頂戴したいと思いますのでよろしくお願いいたします。
ご挨拶
RI第2500地区第7分区ガバナー補佐 小野寺 英夫 会員
 皆さま、こんにちは。3月2日のIMにおきまして釧路ロータリークラブの皆さまにはたくさんのご参加をいただきありがとうございました。
 私は2月22日に体調を崩しまして緊急入院となりました。当日のIMには出席できなくなりまして、参加者、関係者の皆さまに多大なるご心配ご迷惑をおかけしてしましたことを深くお詫び申し上げます。
しかしながら、私ども釧路北ロータリークラブ、並びにIM実行委員会の皆様、さらにご参加いただきましたロータリアンのご理解ご支援によりまして、プログラムを無事終了することができましたことに感謝申し上げます。そして心よりロータリアンの友情を賜りましたことに感謝申し上げてIM終了のご挨拶といたします。
 当日、私の代わりにコーディネーターをがんばっていただきました佐渡実行委員長から詳細を申し上げます。ありがとうございました。
釧路北ロータリークラブ IM実行委員長 佐渡 正幸 会員
 皆さん、こんにちは。3月2日に開催させていただきましたIMにおきまして、釧路クラブの皆さまからは全員登録、そしてプログラム・懇親会に本当に多くの皆さまにご出席いただきましたことに心から感謝とお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 特に、プログラムにつきましては、パネルディスカッションということで、パストガバナー補佐の皆さまにパネラーとしてご出席をいただき、釧路クラブからは白幡さんにご出席をいただいた中で、そのロータリーの経験・知識、その思いを存分に語っていただけたと思っております。まさに第7分区の皆さまにロータリーの心というか今回のテーマの「ロータリーの今を知り、そして確かな明日を創造しよう」を白幡さんからは十分に発信していただいたと思っています。本当にありがとうございます。
 そして、懇親会におきましてもゲームで会長・幹事さんの皆さまに、特に浅川幹事には、そばの早食いで非常に失礼を申し上げた部分もあるかと思います。そして、パストガバナー補佐の白幡さんには、相撲取りの格好ということで本当に失礼な部分も多々あったと思います。
先ほど小野寺ガバナー補佐からも話がありましたとおり当日欠席ということで、本当に皆さまにはご心配をかけ、そしてご迷惑をおかけしたと思いますが、本当にロータリーの友情という部分を感じさせていただいた中で無事終了させていただきましたので報告とさせていただきます。本当にありがとうございました。
2019-20年度RI第2500地区からの委嘱状 脇 弘幸 会長
 司会からお話しがありましたとおり、地区より委嘱状が届いておりますのでお渡ししたいと思います。
はじめに、川本和之君。2019−2020年度国際ロータリー第2500地区社会奉仕委員会委員として委嘱申し上げます。委嘱状をお渡しいたします。よろしくお願いします。
(拍手)












続きまして、荒井剛君、ご登壇ください。
2019-2020年度国際ロータリー第2500地区グローバル補助金小委員会委員として委嘱申し上げます。
よろしくお願いします。
(拍手)












最後に、土橋賢一君、お願いいたします。
2019-2020年度国際ロータリー第2500地区インターアクト委員会委員として委嘱申し上げます。
よろしくお願いいたします。
(拍手)
以上でございます。








会長の時間
会長挨拶 脇  弘幸 会長
 改めまして、皆さんこんにちは。以前の例会の会長の時間で、「四つのテスト」についてお話をさせていただきましたが、本日は「ロータリーの標語」についてお話をしてみたいと思います。
 皆さん、ご承知のとおりロータリーの標語には、「超我の奉仕」と「最もよく奉仕する者、最も多く報われる」のふたつがございます。このふたつがロータリーの標語とされたのが、1911年にオレゴン州のポートランドで開催された『全米ロータリークラブ連合会』の第2回大会のことになります。
シカゴでロータリーが創立されたのが1905年ですから、随分早い時期にこのふたつの標語が生まれていることになります。
「最もよく奉仕する者、最も多く報われる」は、前年の1910年にシカゴで開催された第1回全米ロータリー大会で、皆さんご存知のアーサー・フレデリック・シエルドンが「ビジネスはすべて社会に尽くす手段でなければならない」と主張をした演説の中の「他者に対する正しい経営の科学のみが引き合うのだ。経営とは、人間的な奉仕の科学である。その仲間に最もよく奉仕する者が、最も多く報われる」という一節が基になっているそうでございます。
 また、「超我の奉仕」が生まれるきっかけとなったのも、同じ第2回のポートランド大会でした。この大会期間中、小旅行でコロンビア川で船に乗って楽しんでいた、ミネソタ州のミネアポリスロータリークラブのベンジャミン・フランク・コリンズ会長とシアトルのロータリアンでJ・E・ピンカムがロータリーについていろいろ話をしていたそうです。その中で、コリンズ会長は「自分のクラブで既に採用していて、守ってきた原則は『Service, Not Self』(無私の奉仕)という考え方だ。」ということを話したそうです。そのとき、同じ船に乗っていたポール・ハリスもこの会話に加わって、コリンズに「この大会で講演してほしい」と依頼をしたそうです。そして、コリンズ会長は大会で、「ロータリークラブは、Service, Not Self(無私の奉仕)を基本精神とするべきである」と主張し、とても大きな反響を得ることになりました。
この2つの標語は、一部修正をされて1950年にデトロイトで開催されたロータリー国際大会で、ロータリーの公式標語として正式に承認をされます。
さらに、1989年の規定審議会で「超我の奉仕」が、第一標語として採択されました。それは、この言葉が利己的ではなく、ボランティア精神を最もよく表現しているという理由からです。
 この2つの標語の日本語訳については、昔からいろいろと議論があったようですが、特に「超我の奉仕」という言葉は、とても語呂がよく、格好がいいのですが、この「超我」というのが造語だったこともあって「分かりにくい」と言われていたようです。日本のロータリーの創始者である米山梅吉さんは、この第一標語の訳として「サービス第一、自己第二」、または「自己に先立つサービス」と訳したそうです。こうした簡単な言葉の方が、なにか意味が伝わってくるような気がしたところです。
 第二標語の「最もよく奉仕する者、最も多く報われる」についても、こんな訳し方を見つけました「最善のサービスをすれば、結果として最大の利益が得られる」。このように訳したほうが分かりやすいのかなと思いましてご紹介をさせていただきました。
 簡単でございますが、本日は「ロータリーの標語」についてお話しをさせていただきまして会長挨拶とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
本日のプログラム
会員卓話
〜日本銀行 釧路支店 支店長 山崎真人会員〜
プログラム委員会 委員長 日理 一哉 会員
 皆さま、お疲れさまです。本日はありがとうございます。冒頭にご挨拶をさせていただきたいのですが、この度の人事異動で根室に行くことになりました。プログラム委員長として本当に全うできなかったのですけれども、またPETSの会場設営部会の委員長ということでしたけれども全うできなくて誠に申しわけなく思っております。引き続きかたやまという者が入りますので、よろしくお願いいたします。
 4月4日ですけれども、神野東子さんという船上カメラマンの方がいらっしゃいますので、ぜひ多くの皆さんにお集まりいただければと思っていますのでよろしくお願いいたします。2年間ありがとうございました。
 本日は、日銀の山崎支店長からの『道東経済について』ということで、ご講話をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
日本銀行 釧路支店 支店長  山崎 真人 会員
 皆さん、こんにちは。日本銀行の山崎でございます。本日は世界経済の話をしようかどうしようかと、いろいろと考えたのですけれども、いつも皆さまから道東経済のインフォメーションをいただいている立場ですので、まとめてフィードバックすることが一番オーソドックスであり、大事なのであろうと思ってこのテーマで申し上げます。
 ふたつに分けて書いてありますが、話は連続していますので、経済を短期的にいつも「足元、どうか」と見ているのですけれども、ちょっと時間軸を変えたらどうなるかみたいな話も織り交ぜながら進めて行きたいと思います。
 道東経済全体については、緩やかに持ち直していると判断をしています。その外因はどうかというと、典型的なものを持って来ました。景気は循環しますので、拡大したら必ずどこかで原則、停滞・悪化で必ず下げ止まる。それでまた持ち直して回復してと。こう循環を考えたときに、今のこの表現「持ち直している」に「緩やかに」がくっついていますので、そういう意味では非常に慎ましい、ベクトルとしては横這いよりはちょっと上側かなと。「悪くはないかな」と「すごく良くもないけれど」みたいな微妙なニュアンスの表現だとご理解いただければと思います。
 では、どのようにしてそのような判断に至ったのかを主要なコンンポーネントごとにお話をしますと、まず、公共投資です。公共投資は、ここ、すごい前年比の山があって。2016年に台風が来ましたので、その復興事業が2017年度に非常に大きく出ました。右側のグラフが分かりやすいと思います。非常に2017年だけ高くなっている。ですから2018年で前年比を取ってきても、どうしても前年度割れとなっていくのは、これはある意味で仕方がない、というかそういうものだということで。
 公共投資。自分も道産子なので、北海道はやはり公共投資って、ひとつの大きなインフラが広いのでビジネスとして重要なファクターだと思っています。ちょっと脱線して根釧で見てみます。
 これはなにかというと、20年間をずっと棒グラフで並べたのです。最初の10年はこの右肩下がり、どんどん削られていくようなフェーズで、残りの直近の10年はだいぶ横這い、多少凸凹はありますがそういう形状の違いがあると思います。横棒を引きましたのが、20年前から10年前までの線と、この直近の10年の線を比べると、やっぱり3割くらい減っている。その中で足元については、多少凸凹はありながらも大きく変わらない数字にきていることだと思います。
 申し上げたいことは、公共投資は10年前の感覚だと、どんどんどんどん落ちて、どちらかというと景気の足を引っ張るイメージがあったと思いますけれども、いま直近は、力強く押し上げるとまでは言わないですけれども一定の下支えはしているということなのかと見ているということです。
 参考までに、どこに行っているのかを見てみたのですけれども。やはり主力の道路がコンスタントに予算が配分されていること。直近は港湾、厚岸とか。最近は屋根付きのいろいろ港湾整備などが進んでいますから。いずれにしても道東は非常にインフラがいっぱいありますから、それなりに維持管理にはコストがかかっているのかと思ったりします。
 次が、いま景気について私が一番主役だと思っていることが設備投資。つまり企業が自分のビジネスを拡張するためにお金を使っているところが一番大きいと思っています。
 左側のグラフで、短観を持ってきました。すみません脱線をしますが、短観は来週の月曜日に公表で、私もまだ数字を見ていません。その日に見て公表しますので、まだ本当によく分からないのです。この真ん中の線、これは何を示しているかというと、2018年度、いま道東で125社前後に伺っています。この伺っているポイントは「皆さん、2018年度の設備投資は17年度対比でどれくらいの伸びですか」という質問に対する答えを3か月ごとにプロットしているのです。ザックリ10%です。だから「1割増ぐらいの投資をするつもりだよ」と直近12月までご回答をいただいているということであります。
 右側は、投資をした結果。例えば「建物ができました」ということで。非居住用の建物でビジネスに使うところを見ますと、2017年度は結構高い数字で、いろいろと設備投資が出ていたことが分かりますが、2018年度は出足がそこまでではなかったですけれども、足元はどんどん案件があって、気付くと2017年度を超えているということでありました。申し上げたいことは、設備投資は2017-2018と続いて結構出ているということであります。
 では、なにが出ているかというところでボックスの方に入ります。主力で目立っているのは農業関係。あるいは農産物を運ぶための物流関係が非常によく目立っていると思います。それ以外もいろいろな積み上げがありますので、それだけしかないと申し上げるつもりは毛頭ないですけれども、目立っているという意味では農業・畜産関係。例えばクラスター事業ということで、その酪農の畜舎を大型化するといった関係の設備投資、あるいはタマネギや農産物を一時的にプールして置く倉庫を作るなど。こういった話はやはり十勝・根釧も含め出てきているということです。
 釧路港も国際バルク湾港ということで結局、その農畜産に対する穀物のデリバリーの港として整備が昨年・今年も引続き進んでいるところもあります。やはり好調な農業経営に関連する設備投資が経済全体のひとつの牽引役になっている様子が見てとれると思います。
 ここからだんだん深掘りしていきまして、「本当に農業って伸びているのか」を見てみたのです。左側は、十勝に行くとみんなこの数字とビジネスマンが出てくるのですけれども。要は24農協があるのですが、売り上げみたいです取扱高が、2017年がピークで3,388という数字なのですが、昨年の仕上がりが3,320。あれだけ天候不順とか言いながら史上2番目という高いスコアになっています。中身を見ていただくと一目瞭然で、酪農と肉牛が伸びていることで、天気に関係ない部分の伸びが非常に激しいということが分かります。
 同じように農協の数字でディスクローズされているものはないかといったら、なかったので少し似たような概念の数字を根釧で持って来ました。根釧は畑ではなくてほとんど酪農です。規模も十勝は3000億に対して全体でようやく2,000に近付くみたいな感じですが、ただ同じように酪農についてはしっかり伸びているということだと思います。
 申し遅れましたが、本日お示ししている数字は後で「注」がある一部を除いて全部ホームページ「海外公表情報」で持ってきていますので、本当にディスクローズされているベースでお話しをしています。
 続いて「酪農が良いというけれども、本当か」をさらに続けて見てみたいところが、次です。これは全国で見てみました。そうすると一目瞭然なのは、このブルーの面積にどんどん右肩下がりで下がっている。これは何かというと、本州の酪農業で生産された生乳の量が右肩下がりで下がっていることです。それで道東がすごく伸びているのかというと伸びている訳ではないのです。全体が下がって、本州が落ち込んでいくので総体的なシェアが右肩上がりで上がっている状態がよく分かります。
 それで、道東のミルクはどこへ行っているのかという意味で、道外移出に着目して前年比を見てみました。この数年間5%〜10%と割と高い伸びです。要はホクレン丸でどんどんどんどん本州へ送っている様子が伺えます。言い換えますと、道外の酪農がどうしても廃れてくる中で、その分を補うような形で北海道・道東のミルクが本州の学校給食を支えている。こういう構造が見てとれることだと思います。
 さらに踏み込んで、十勝と根釧で違いがあるのかを見てみたのです。ありました。生産が伸びているのは十勝なのです。根釧はそんなに伸びていない。その理由は、頭数は両方とも同じくらい減っているのですけれども、1頭当たりの乳量にかなり差が付いています。十勝ですと14.2%の伸び、根釧ですと5.1%。これは2010年〜2017年の7年間で比べてみました。頭数の減少を補えきれない根釧と、頭数が減少していても1頭当たりの乳量が増えているので生産としては補えている十勝という対比があり、2010年のベースですと1頭当たりの搾れるミルクの量はほとんど変わらないのですけれども、足元は1割くらい差がついている特徴があったことであります。
 技術的なところは又聞きっぽくなりますので、経営面から見てみた方が自分としては分かりやすかったので見てみます。要するに何を申し上げたいかというと、農家の数はむしろ十勝の方が減っています。厳しい産業ですので「24時間やっぱり休めません」ということです。一方でその分、離農したところから牛が集中する傾向があって、十勝の方が1棟当たりの飼育頭数は増えている。つまり大型化が進んでいることが非常に分かりやすく見てとれます。
 同じような話ですけれども、メガファーム。すごく工業みたいな感じでやる所がどのくらいあるかといったときに、根釧の3倍、十勝の方が非常に集約された大きい農場からミルクが搾られているという構造。そういった所では、搾乳ロボット。これは十勝の数の方が根釧合わせた数より多く出ていますので、こういった形でやはり機械化がより進み、生産性が高まっている。産業として非常に工業製品であるかのように牛を扱っているような風潮というか動きが十勝では見られている。
 先ほどプラスターと申し上げましたけれども、根釧もそれを追いかけている動きもあります。なので、いずれは追付いてくるかもしれないと思ったりもしますが、当地はご案内のとおり根釧ですと、牧草地があって伸び伸びとした広々としたところの酪農が特徴であり、一方で十勝はどちらかというと大規模化の中では「ブロイラーと地鶏」みたいな形で、ひとつの集約した工場みたいな形式になっていますので、餌も、牧草を食べている所とデントコーンを食べている所の違いが出てきていますので、量を追求していく十勝型と、もし対抗馬に根釧がなるとすれば、やはり牧草の中で素晴らしい品質、伸び伸びとした安心・安全というところをPRしていくのであれば、両方は矛盾せずに東北海道を引っ張って行けるのかと思います。
 そういった意味では、浜中の「ハーゲンダッツ」の水準のミルクや昔からの別海のおいしい牛乳。言われてみると、なんとなく根釧はまさに牧草を中心とした所の品質というところは売っているような気がします。今後も売っていく余地はまだまだあるのかと思ったりいたします。
 だんだん終わらなくなりそうなので巻きながらいきます。「景気が悪くない」というところの理由のひとつとして雇用があります。皆さんもお釈迦に説法ですけれども、本当に人手不足が進んでいまして、数値でも非常に分かりやすく出てきます。
 参考までに次になにを持って来たかというと、以前に、ロータリーで職安の方が「人手不足と言いつつ、かなり偏りがあるんだ」とビジュアルに示していただいて、非常に分かりやすかったので、それをもう一度持ってきたことと、加えて、外国人の技能実習生の数字をその雇用のグラフにポンとONしてみました。
 そうするとなにを申し上げたいかというと、事務職や軽作業と言われている老人ないしは女性でも人気のところを除けば「基本的には人手不足」ということで、売り手市場なのです。そういった中で農林水産業、これは酪農です。それから水産だと水産加工業。こういったところを中心に、外国人の方が背に腹は代えられないということで、結構労働力として現にワークしていることだと思います。
 外国人の実習生の数自体、また今度制度が変わってきますが、右肩上がりで上がっています。ちょっと質の違う統計を持って来ましたが、恐らく、これはニア・イコールだと思いますが、ベトナムの方が増えている傾向だと思います。まさにこういったワークロードをワークリソースをしっかり地域の中で温かい形で活かしていくところが引き続きポイントになっていくのだなと改めて思ったことであります。
 人手不足で外国人に行ったのですが、「では、日本人は」ということで。これはホームページから「公立大学の卒業生がどこへ行ったのか」を少し調べてみたのです。だいたいこの5〜6年の間に年によって差がありますが、毎年250人くらい卒業します。釧路に残る人はびっくりしましたけれども平均で13%しかいません。ここだけ公表数字ではないのですね。ほとんどホームページなのですけれども。聞いてみたら、だいたい50人位が入学し、9割位が入っているということなので40人以上は釧路の人が入っている訳です。それ以外の200人以上、いろいろな所から来た人も含めて残っている人がこんなに少ない。それで、どうも足元を見るとなんとなく札幌に吸い取られているようなイメージが強くなっている感じがします。これはこれで人が社会減。蝦名市長ではないですけれども、よく言われている中で、ひとつ分かりやすいところで見ていると、こういう状況なので「ビジネス界としてどうするのだろう」と、問題提起とまで大げさに言いませんが、ちょっと自分としては驚いた数字だったので皆さんとシェアさせていただきます。
 もう少し本業の方にというか本論の方に戻ります。人口がご案内のとおり減っています。これはもう恣意的に「20年前を100と置いて、どうなっていますか」といったときに、全国はマクロでは減少傾向に入ってきていますので99.5ですから、少し減り始めているということなのですが、釧路は15%近く減っていますからまさにこれが社会減であって、結局、人がどんどん札幌や東京などに吸い取られているということであります。
 世帯数を見ると、世帯数は伸びています。これはどういうことかというと、4人家族が1人東京へ行って、もう1人も就職したので1人暮らしを始めました、というと世帯数も倍になってしまします。そういった意味で世帯数までまだ落ち込んでいませんが、早晩、世帯数もいずれ歴史の流れの中では落ち込んでいくというトレンドになると思います。
 そういった中で、なにを話したいかというと、消費なのです。「企業の投資は悪くないのです」と申し上げたのですが、個人消費はちょっと微妙な感じがしています。その中でも、特に人口の影響を受けそうな食糧品や医療や身の回り、この辺は数字をご覧いただくとガタガタガタガタしながら下の方が多いなと思われると思います。やはりイトーヨーカドーに代表されるように、胃袋が減ってくると消費パワーが減ってきて、スーパーに代表されるようなところはやはり厳しい状態がトレンドとしてあることは否めないと思います。
 ただ、質の違う話をしますと、消費の中でも雇用が先ほど申し上げたように良い訳ですから、ここぞというときの消費、自分へのご褒美みたいな話は割と皆さんの財布が緩むということで。レジャーや外食、あるいは旅行などを聞くと、それほど前年比で落ち込んでいる訳ではないと見てとれます。あるいは、世帯数が落ちていませんので、テレビなどの家電や自動車などもまだ引き続き大きなトレンドの中では、食糧品等よりは落ち込みは緩やかだと思います。
 時間もありますので、ひとつスキップをして。それを補うものとして、外の消費ということで。要するに観光客が訪れて来て、お金を使ってくれれば先ほど申し上げた人口減の部分は補うことができるので、そういう意味で観光ビジネスをしっかり支えていくことは当地として僕も大事なことだろうと思います。
 それでホテルの入れ込み、あるいは空港の乗客を見てみますと、台風の後やブラックアウトのような時期を除けば右肩上がりのトレンドなので、この観光に対して釧路市をはじめ皆さんがビジネス界も含めて力を入れていることの成果であり、これがやはりひとつのあるべきモデルだと思います。
 ここまでが本論のお話で、ここからもまた少し続きなのですけれども、観光についてザックリ見てみます。外人も日本人も日帰りも宿泊もコミコミで考えますと、2,000万人くらいが2年前に来ていました。そのうち道東で半分が十勝、1割が根室、だいたい4割が釧路ということであります。5年前と比べてどれくらい伸びたのかというと14.3%でした。その中で、釧路はというと36.1%と結構伸びていました。これは高速道路延伸効果だと思います。アクセシビリティが高くなるとやはり観光客は来ますので、これは引き続き高速道路というアクセスは大事だということを改めて実感しました。
 今度、これは別で、いまのコミコミではなく、いまの外人さんに着目した数字であります。なんとこの5年間で3倍伸びています。釧路も結.6で善戦していると思いますが、やはり千歳空港を抱えている所に7〜8割行ってしまいますから、総体的な見劣り感はあるかなということです。誰が来ているのかを見たら特徴は2点。台湾がすごく多いということと、韓国が少ないということです。とはいえ5年前と比べると中国人のお客さんが増えて、台湾比率は下がっていますので、全体の姿にちょっと似てきたという感じはします。
 季節も見てみました。だいたい北海道は全国と違って冬に偏っています。釧路もやっぱり冬が偏っているということで、これはだいたい道内と同じことかもしれません。特に阿寒湖の氷・2月みたいなところは観光のトップシーズンと。春節も重なりますがそういうことかと思います。
 ショーケースをはじめ、いろいろなプロジェクトがありますので、改めてこの皿数というかラインナップを見てみます。自分としてはある意味ですごくスッキリで納得するところがあって、要は、よく考えられて計画を作っていると思います。つまり、お客さんに何を訴えるのかといったところで、自然を訴えるツアーとか。では、それをどうやって見せるのか。体験プログラム、あるいはアイヌ文化、特にクリエーターが入っていまアイヌ文化は力が入っていますが、こういった中身をしっかり考えようということと、その二次交通であったり、Wi−Fi環境であったりインフラを考えよう。両方でしっかり海外客も含めて受け入れ可能な体制を作っていこうというアプローチだと思います。
 それで、ひとつ。これにない話を加えるとキャッスレスも大事です。外人もそうですし日本人もそうですけれども、観光客を相手にしたいのであれば、お財布の紐は現金だと現金の量に規定されますので、やはりキャッシュレスを考えた方が良い。そういう意味では、先日阿寒のDMOさんが「QR決済をみんなでやろう」とありましたけれども、あれは非常に良い動きだと思います。
 少し戻りますが、お客さんで中国の増えているところを捉えようとすると、この人たちはアリペイあるいはウィーチャットペイを使っていますので、やはりQR系の決済が大事だと思います。例えば韓国が少ないからもっと増やそうと思うと韓国人は、ほぼ100%クレジットカードを持っていますので、その辺がポイントになってくることだと思います。
 ということで、観光業を先ほどの釧路の人口減から繋げましたが、消費を下支えするものとして引き続きここに力を入れていくことは大事だと思います。
 山田局長への義理ではないですけれども、『なつぞら』についても僕自身の頭としては、やはり釧路を通って阿寒・知床みたいなラインができていると思うのですが、十勝はあそこまで強い動脈ではないので、それこそ『なつぞら』は陸別と新得ですから、ちょうど上士幌のナイタイ辺りの美しい景色などはちょうどハマりますので、その辺りまで阿寒を通じたルートも含めて開発されて行くと東北海道は、先ほどご覧いただいたようにまだたった14%ですので、まだまだ伸び代があるということであります。かつ、これは十勝縛りで95億円という経済効果を試算しましたが、当然釧路空港から入っていただける方もいるので、釧路を合わせると100億円以上の経済効果があるという話だと思いますので、引き続き観光は魅力のある産業ということで取り組んで行く価値があると思ったことであります。
 すみません。ものすごい駆け足になりました。以上でご報告とさせていただきます。
会長謝辞 脇 弘幸 会長
山崎支店長、年度末の大変お忙しい中ご講話をいただきまして誠にありがとうございました。お話しの中で、景気については「持ち直している」ということてございましたけれども、これからもっと経済が活性化されて実感できるような景気の拡大になれば良いなと願っているところでございます。
本日は、本当にお忙しいところ貴重なお話しをいただきまして大変ありがとうございました。


閉会・点鐘
その他の報告
ニコニコ献金
お名前(敬称略)内     容
市橋 多佳丞先日、3月22日に入籍しました。皆様にはご心配おかけしました。
杉村 荘平おかげ様で息子が大学に合格できました。少し遠いところですが……..(涙)
山田 健朝ドラ「なつぞら」が来週日曜日から始まります。十勝が舞台です。どうぞご覧ください。
日理 一哉この度の人事異動で根室に行くことになりました。単身赴任です。2年間お世話になりました。
小野寺英夫ガバナー補佐無事退院することができました。
今年度累計 870,000円