| 2012-2013釧路ロータリークラブ 第12回（通算3235回）例会 |
| 会長の時間 |
副会長挨拶 川本 和之 副会長
『伊貝丸』が出航しましてから７月・８月・９月と今日で12回目となりますけれども、12回目で伊貝さんは所用のため欠席ということになりました。
よく飛行機に乗っていますとエアポケットで“カタカタ”と来て、キャビンアテンダントが「運航には支障ございませんのでご安心下さい」という言葉がありますけれども、『伊貝丸』も大丈夫ですので、支障なく航行して参りますのでご安心をしていただきたいと思います。
本日は『職場訪問例会』ということで、まずはお礼を申し上げます。北海道電力(株)釧路支店長の土田会員、また電力センターの職員・スタッフの皆さまに多大なる協力をいただきまして、本日の『職場訪問例会』の運びとなりました。車で行きますと、駐車場への誘導からすべて職員の方が担当していただきまして、本当にありがとうございます。本来ですと会長が不在ですから会長挨拶はありませんけれども、ひとことだけお礼を申し上げさせていただきたいと思いました。
電力事情というのでは今年、経験をしないような厳しい状況になったのですけれども、この例会を通じてひとりでも多く理解をしていただきながら、また我々も協力をさせていただきたいと思っておりますのでよろしくお願いをいたします。
昨日、私出張から帰って来たのですけれども、飛行機から降りると寒いくらい冷え込んで参りました。朝晩非常に冷え込んで参りますので、会員の皆様のご健康を充分留意されながら過ごしていただきたいと思います。これで代理の挨拶を終了させていただきます。ありがとうございます。
| 本日のプログラム |
| 職場訪問例会・北海道電力株式会社 釧路統括電力センター |
職業奉仕委員会 田中 正己 委員長
今日は『職場例会』ということで、『北海道電力株式会社釧路統括電力センター』の見学となりました。また、これにあたりまして土田支店長様には、何から何まで段取りをしていただきまして本当にありがとうございます。感謝申し上げます。これから皆さま方と見学をされる訳ですが、少しでも参考にしていただければ幸いです。またよろしくお願いいたします。この後、土田支店長の方からお話しがございますのでよろしくお願いいたします。
北海道電力株式会社 釧路支店長 土田 哲也 会員
７月23日から９月14日まで、皆さまにお願いをしておりました『節電』でございますけれども、お陰様を持ちまして計画停電を実行することもなく、期間を過ごさせていただきました。本当にありがとうございました。ただ、ご承知のように冬期は北海道特有の電気の使われ方がございます。非常に電力の需要と供給が厳しいものになっております。引き続き皆さまの夏期に節電でご協力いただいた意識と節電への行動を冬期にも引き続き持っていただければ、と改めてお願い申し上げましてお礼とさせていただきます。
それでは、以降を統括電力センター所長の藤井と工務グループリーダーの嶋崎から皆さまへのご説明と見学のご案内をさせていただきたいと思いますので、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
北海道電力株式会社 釧路統括電力センター所長 藤井 明雄 様
この事業所は、釧路・帯広・根室方面の送電線と変電所の保守と運用を担当している事業所でございます。送電線や変電所は、電気を皆さま方のところへお届けするためには欠かせない設備になっております。常に正常な状態にあるように、雷などで事故が発生した場合には、迅速に設備を復旧するように巡視・点検・訓練に努めています。本日は非常に短い時間ではありますけれども変電所と系統制御室をご覧いただき、弊社の事業について少しでもご理解をいただければ幸いであると思いますので本日はよろしくお願いいたします。この後の説明につきましては、嶋崎からさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
北海道電力株式会社 釧路統括電力センター 工務グループリーダー 嶋崎雅樹 様
それでは、早速ですけれどもお手元のパンフレットをご覧下さい。『釧路・根室・十勝の電気』ということで、先ほど所長からも説明がありました通り当電力センターは、釧路・根室・十勝を管轄範囲としております。ページをめくっていただきますと、釧路・根室・十勝地方がございますけれども、これより北側は北見の方面、これより西側は苫小牧方面、ということで隣接をしております。
当釧路統括電力センターの組織としまして、この下に中標津電力センターと帯広電力センターのふたつの事業所がございます。中標津は中標津方面、帯広は帯広方面を担当しております。具体的に何を行っているかといいますと、最近『発送分離』という言葉が新聞に出ておりますけど、発電所から送電線で電気が送られてきて、最終的にお客様の所に電気を送るのですが、その発電所とお客様の間で輸送の部分を私たちが担当しております。具体的に目に見える設備で言いますと『送電線』と『変電所』になります。道路の脇に電柱が立っていて、そこに電線が走っているのですが、ここは支店の配電部門が所管しております。この電柱と配線の部分は私たちの担当ではないのです。そこの配電線に電気を供給するまでのところが私たちの守備範囲になっています。
２ページ目をご覧ください、『設備概要』についてです。電気が作られてからお客様に届くまでの概略図です。火力、水力、原子力。今原子力が止まっていて、火力・水力で電気を作っています。これを、どっと運ばなければならないのですけど、27万5000ボルトから６万6000ボルトの送電線で大きな変電所（一次変電所）まで送ります。本当に大規模な工場はここから直接送る場合がありますが、大部分は配電用変電所に更に送って、そこから工場・ビル・デパート・商店・小規模工場・各ご家庭へ配られていきます。ちなみに、ここの釧路変電所も配電用変電所ということになります。
３ページです。『変電、火力設備』についてです。変電所は、送電線で送られてきた電気の電圧を変えたりする所です。高速道路に例えますと、インターチェンジのような所です。大量に高い電圧の電気が来ますので、それを低い電圧に変えます。ここで、保護継電装置試験の写真が載っていますが、こ
その危険なものを安全に送るために、この安全装置が必要ということで保護継電装置があります。これのメンテナンスをきちんとしていないと、例えば、短絡（ショート）事故があったり漏電があった時に、安全に切れないということになりますので、それに起因して大きな停電になったりすることもあります。そうならないように、このような設備保守を日々行なっているところです。
下の方には、庶路変電所、北新得変電所があります。この北新得変電所は、道東系（釧路・帯広・北見）にとって非常に大事な変電所でして、全ての電気はここから来ていると言ってもい
釧路の特徴として、音別発電所があります。ガスタービン発電所と言って、これは発電コストが高い、回せば回すだけ赤字になってしまうくらいの非常用の発電所なのです。このような設備が釧路の中にあります。
４ページです。『系統運用設備』についてです。後程、見学でご説明しますが、管内（十勝・釧路・根室地方）の全ての発電所・変電所の情報がここに全部集まっています。情報が集まるだけでなくて、ここからスイッチの「入り・切り制御」もここでやっておりますので、いわゆる計画停電になるとここで操作します。手順も全て整っておりましたが、幸いにしてそういうことにならなかった、ということです。
５ページ目です。『送電設備』についてです。送電線は目立つところにあるので、少し目を凝らしていただくと、送電線はいたる所にあります。送電線の一番の天敵は、雪と雷です。雪が降って「電線着雪」になりますが、電線に着雪して風であおられると揺れるので、電線と電線の間隔、上線と中線・中線と下線の間隔が狭くなってしまう。非常に高電圧なものですから完全にくっ付かなくても、放電してショートしてしまうことになります。雪についてはこのようなことが困ったところです。あと、何といっても雷です。雷は電気の大敵でして、一瞬にして大停電になる可能性があるので注意しているところです。
下の『希少猛禽類の保護』について。これは、釧根地区にはオジロワシやシマフクロウなど希少猛禽類が多いのですけど、こういう希少猛禽は体が大きいので、羽根を伸ばすと羽根と羽根で電線にくっついてしまいます。すると、ショートしてしまって結果として死んでしまう。貴重な鳥が感電事故で亡くなるということがあります。そういうことのないように、送電線は鳥にしてみると止まりたくなるような構造物だということで、安全に止まれるように止まり木を付けることもやっています。
最後は、『通信設備』のことです。これは、私たちは電気事業法で、NTTなどとは独立した保安設備を持つようにと定められておりますので、ＮＴＴ回線や携帯電話などが全然使えなくなっても、発電所、変電所その他の事業所間の通信ができるような仕組みになっております。
概要は、以上です。ご質問は良かったでしょうか。
（質問への回答）
１ページの図ですね。他社は、電源開発さんです。阿寒系については関連会社のエコエナジーという水力・再生可能エネルギーをやっている会社がありまして、これも他社に含まれています。子会社もこの他社に含めております。
（質問への回答）
これは、書き方がよくないのかも知れませんが幅については、スーパー高速道路が27万5000ボルト、この間に18万7000ボルトがありましてこれが高速道路、次に6万6000ボルトがあってこれが一般国道みたいなイメージです。ここ釧路変電所は6万6000ボルトの変電所です。
（２班に分かれて見学。 以下、「変電所見学」で２回の説明内容を統合して要約しました。）
（変電所見学・説明と質問への解説）
ここから見えるのが釧路変電所です。目の前に見えるのが変圧器（トランス）です。電圧6万6000ボルトを6600ボルトに変えるトランスが３台あります。6600ボルトの電圧が配電線の電気になります。
電柱の上に３本の電線がある所が6600ボルトです。私たちの仕事は、ここで6600ボルトの電圧にして送り出してあげることです。6600ボルトの電圧を柱上トランスで100ボルト・200ボルトにして一般のお客様に配っています。
建物の手前にあるのがコンデンサーです。コンデンサーとは何かですが、釧路は道央圏から遠いので発電所はあまりありませんので、道央から電気をもらうことになります。そうすると長い距離を運ぶとどうしても電圧が下がってしまう
鉄鋼の一番上の線、グランドワイヤーという、架空地線（かくうちせん）とも言いますが、雷が落ちるときはこの架空地線に落ちてもらうように雷対策でアースをした線を張っています。仮に架空地線に雷が落ちたとしても、これで変電設備を守っています。
（地震対策は）東日本大震災で実際にあって、釧路は地震があって今までクラス以上の震度でも大丈夫なように設計、対策はしております。もし、壊れるようなことがあってもすぐ復旧できるようになっています。
ここの釧路変電所から供給しているエリアは絵のとおりです。ここから釧路中央変電所に送電線で送っていることから、大事な変電所になります。もし、この変電所が破壊した場合、釧路市内が全部停電することになります。電気は全て変電所を経由して送っていますので、セキュリティ対策もしっかりやっています。
この変電所の規模は、中規模クラスの上というレベルの変電所です。鉄鋼の電線が２セット（母線が２組）あって信頼度も高いものです。釧路で大きい変電所は、迂遠別変電所と東釧路変電所です。ここの変電所は東釧路から電気が来ています。
釧路は発電所がなくて、北新得変電所から電気をもらう位置付けになっています。
釧路・根室地区の電気の使用量は、北海道の７％位になります。節電目標が７％だったのですけど。十勝地区も７％です。電気の使用量は釧路・根室と十勝が同じ位なのですが帯広は伸びておりますがこちらは減っている状況にあります。
| ニコニコ献金 |
| お名前（敬称略） | 内 容 |
|---|---|
| 累計 483,836円 |
| 一筆入魂 |